23. テスト勉強
「美蘭、おはよー!」
「結衣、おはよう!」
「北斗と仲直りできた?」
「できた!結衣ありがとね。」
「良かった。もう心配したよ。」
「ごめん。笑 」
結衣も心配してくれてたみたい。
「美蘭、今日委員会の仕事あるよ。」
「え!今日だっけ。」
「そう。お昼に図書室行かないといけない。」
「えぇ。お昼ご飯は?」
「4限が終わって、15分くらいで食べて行く感じかな。」
「そうなんだ。頑張ろ。」
今日、委員会の仕事があるみたい。完全に忘れてた…。
「今日は早く食べるよー!」
「うん!」
昼休みなり、空き教室で急いでご飯を食べる。
「委員会の仕事大変だな。」
「美蘭、俺も行く。」
「ほく本読むの?」
「いや、普通に心配だし。」
「じゃあ、俺も暇だから行こ。」
先輩は謹慎中だけど、心配みたい。嬉しい。
「美蘭、そろそろ行こ!」
「うん!」
昼食を食べ終わり、図書室に向かう。
「美蘭、今日部活休みだから、遊ばない?」
「え!遊ぼ!」
「ダメ。今日からテストまで美蘭は貸せません。」
「なんでよ!北斗だけずるい。」
「今日からテスト勉強始めるから。」
「まだ2週間前じゃん。ちょっとくらい遊んで帰っても大丈夫でしょ。」
「無理。」
「北斗が美蘭と一緒に居たいだけでしょ。」
「あ!じゃあ、4人で勉強会しようよ。寛太も部活休みでしょ。」
「俺も休みだよ!」
放課後、4人で勉強会をすることになった。楽しみ。
「美蘭、幸せ者だね。北斗、めっちゃ良い彼氏だと思う。」
「うん。美蘭にはもったいない。」
「お似合いだよ。」
「ほんと!嬉しい。」
2人で図書室の貸し出し係をしていると結衣がほくとお似合いって言ってくれた。嬉しい。ほくと寛太は2人で本を探してるみたい。
「結衣、寛太とはどう?いつ遊び行くの?」
「今週の土曜日になった!」
「美蘭もドキドキしてきた。笑」
「寛太、意識してくれるかな…。」
「アピールしよ。お化け屋敷とかめっちゃ良さそうじゃない?」
「確かに!お化け屋敷連れてくしかない。笑」
「そうしよ。笑」
恋してる結衣可愛すぎる。笑 土曜日うまくいくといいな。
「あの、これ借りたいんですけど…」
「はい。カード持ってますか?」
「あ、はい。これお願いします。」
「ありがとうございます。できました。2週間以内に返却お願いします。」
「はい。あの、名前聞いてもいいですか?」
「え?…あ、二宮美蘭です。」
「何年生ですか?」
「一年生です。」
「僕もです!はじめまして。キャリア学科の佐藤です。あの、よかったら連絡先教えてもらってもいいですか?」
「えっと…。」
突然、同じ学年の子に連絡先を聞かれた。こういう時どうしたらいいの?
「美蘭?」
「あ、ほく。」
「どうした?」
「連絡先聞かれて…」
「ごめん、この子今携帯持ってないの。」
「あ、そうなんですか…。すみません。」
ほくが来ると、連絡先聞いてきた男の子は、図書室から出て行った。
「ほく、ありがとう。」
「うん。美蘭ちゃん俺これから委員会付いてくわ。心配なんだけど。」
「ごめん。笑」
「あなた、男の子と喋ったことないの?コミュ力どこ行った?笑」
「びっくりしすぎて…。名前聞かれて、怖くなっちゃったんだもん。」
ほくにめちゃくちゃ笑われてる…。いきなり名前聞かれたら誰でも怖くなっちゃうよ。
「美蘭大丈夫だった?」
「うん、なんとか。笑」
「もう、私も貸し出しできるのに、みんな美蘭の方ばっかいくんだけど。笑」
「そんなことないでしょ。結衣めちゃくちゃ可愛いから美蘭だったら結衣の方行く。」
「もう、美蘭、大好き。」
「美蘭も!」
結衣はすごく可愛いのに自覚してないみたい。綺麗なお姉さんっぽい顔してる。私の顔は子供っぽいから、結衣が羨ましい。
「よし、予鈴なったから教室戻ろ。」
「うん!」
やっと委員会の仕事が終わった。本の貸し出しを沢山して少し大変だった。
「美蘭、どこで勉強する?」
「4人ならファミレスとかでできそうじゃない?」
「確かに。ファミレス行こっか!」
「うん!」
学校が終わり、ファミレスで勉強することになった。
「いらっしゃいませ。4名様でよろしかったですか?」
「はい。」
ファミレスに着き、席に案内される。結衣の提案でほくの隣に座った。
「とりあえず、ドリンクバーは頼まないといけないよね。」
「そうだね。」
「お腹すいたー。なんか食べたい。」
「美蘭も!」
「勉強しにきたんだろ。」
「ポテトとか注文しようぜ。」
「いいね!」
とりあえず、ドリンクバーとポテトを注文した。
「美蘭、何飲む?」
「とりあえず、リンゴジュース!」
「分かった。」
「ほく、ありがとう。」
ほくが、ジュースを入れてきてくれた。リンゴジュース久しぶりに飲んだなぁ。
「ほく、この問題わかんない。」
「ここは…」
「こんなの美蘭自力で解けない…。」
「何回も解けばできるから。」
「うーん。」
4人で勉強をし始める。数学を勉強してるけど、分からないとこばっかり…。
「お待たせしました。フライドポテトです。」
『ありがとうございます』
「やったー!美味しそう!」
「食べよ食べよ!」
少し勉強をしているとポテトが届いた。お昼に急いでお弁当食べたせいかお腹が空いてしまった。
「そういえば、美蘭って映像毎日見てるんだよね?」
「うん。」
「どんなのが見えるの?あんまり詳しく聞いたことないから気になって。」
「うーん。なんだろう。授業中のふとした映像とかかな。次の日のテレビ番組とか見えることもあるかな。その日によってばらばら。」
「えっ、じゃあ、ニュース番組見れたら、事故とか防げそうだね。」
「どうなんだろ。あんまり、事件とか事故のニュースはみたことないかも。」
結衣にあまり映像のことを聞かれたことがなかったから、聞かれてびっくりした。でも、普通気になるよね。
「そうなんだ。北斗が事故に遭う映像とかも見るんだよね?」
「うん…。」
「どのくらいの頻度で見るの?」
「うーん、ばらばらだけど、3ヶ月から1ヶ月に一回くらいかな。」
「えっ。」
「あっ…。」
結衣には、ほくの映像を見ても心配をかけないように言わないようにしている。結衣からは言ってって言われてるけど。言ってないことバレちゃったかな…。
「どうして言ってくれなかったの?高校入ったからも見たの?」
「ごめん。心配かけたくなくて…。高校入ってから、2回見た。」
「いつ?」
「うーん、高校入学してすぐと、体育館に先輩から呼び出しされた日。」
「えっ…。言って欲しかった。」
「ごめん。」
「私、そんな頼りないかな?」
「結衣、ちょっと落ち着けよ…。」
結衣、相当怒ってる。ずっと、ほくのことを気にかけてくれてたけど、やっぱり隠されてたら良い気分しないよね…。
「寛太は黙ってて。私は美蘭のこと親友だと思ってたのに。」
「美蘭も親友だと思ってるよ。心配かけたくなくて言えなかった。ごめんなさい。」
「…。私帰る。」
「おい!結衣!」
結衣が帰ってしまった…。もう、どうしたらいいか分からない。席に座ったまま呆然としてしまった。
「俺、ちょっと結衣のとこ行ってくる。北斗、美蘭頼んだぞ。」
「分かった。」
寛太も結衣を追いかけて出て行った。
「ほく、どうしよう。結衣に酷いことしちゃった。」
「みぃ、今日はとりあえず帰ろっか。」
「うん…。」
もう、結衣に嫌われちゃったかな…。
「美蘭、大丈夫だよ。明日謝ろっか。」
「うん…。」
家に帰り、自分の部屋に入る。
「みぃ、おいで。」
「うん。」
「大丈夫、大丈夫。結衣は、みぃに隠し事されて寂しかったんだよ。謝ったら許してくれる。」
「…うん。」
「もう、泣かないの。笑」
「うん…。」
涙が止まらない。ほくがハグしたまま優しく背中をさすってくれる。
「みぃ、嫌われたかな…。」
「結衣が美蘭のこと嫌うわけないでしょ。大丈夫だから。泣き止まないとちゅーするよ。」
「もう。笑」
ほくが冗談を言って笑わせてくれる。結衣ならきっと許してくれるよね。
「…ほく、ちゅーして。」
「ん。」
「ぎゅーして。」
「はい。大丈夫、大丈夫。」
「うん。」
ほくに大丈夫って言われると本当にそんな気がしてくる。
「今日は勉強やめてみぃが好きなことしよっか。何したい?」
「ほくとずっとぎゅーしてたい。」
「可愛すぎ。いいよ。ずっとぎゅーしてあげる。」
「ありがとう。」
ほくのハグはすごく安心する。
「2人ともご飯よー!」
ママに呼ばれる。夜ご飯食べに行かなきゃ。
「みぃ、ちょっと待ってて。」
「えっ?…うん。」
ほくが一人で一階に行ってしまった。何をしているんだろ。
「お待たせ。ご飯食べよ。」
「えっ。持ってきたの?」
「うん。みぃの目腫れてるから、そのまま一階いったら、俺美蘭パパに殺される。笑」
「そんなことないでしょ笑」
「まぁ、今日はここで食べよ。」
「うん。ありがとう。」
ほくが一階に行って夜ご飯を持ってきてくれた。今食べに行ったらママたちに心配されるから、持ってきてくれて良かった。
『いただきます』
「みぃ、俺が食べさせてあげる。」
「自分で食べられるから。笑」
「手怪我したらどうするの?」
「ご飯食べて怪我しないから。」
「えぇ。俺、美蘭ちゃんに食べさせてあげたい。」
「無理。もう、暑苦しい。」
ほくが抱きついて、顔をすりすりしてくる。早くご飯食べたいのに。
「じゃあ、みぃがほくの食べさせてあげる。はい、食べて。」
「え。」
「いいから、はい。」
「ん。」
「おいしい?」
「おいしい。」
「ほく、可愛い。」
ほくがすごく可愛い。笑
本人は可愛いって言われる嫌みたいだけど。
「ご馳走様でした。美味しかった。」
「ご馳走様でした。みぃ、お皿下に持ってくから頂戴。」
「ありがとう。はい。」
お腹いっぱい。ママも麻美ちゃんもすごく料理が上手だからついいっぱい食べてしまう…。
「あ、ほくありがとう。」
「うん。みぃ、お風呂いつ入る?」
「うーん、お腹いっぱいだからもう少しあとがいい。」
「分かった。じゃあ、イチャイチャしよっか。」
「なんでそうなるの。笑」
「みぃちゃん、おいでー。」
「うん。」
「あれ、素直じゃん。」
「今日はいっぱいハグするんだもん。」
「そうだね。しよっか。」
ベッドの上で座ってるほくに向かい合ってハグしてもらう。
「ほく、大好き。」
「うん。俺も。」
「ありがとう。」
「みぃ、凄い心臓ドキドキしてない?笑」
「だって緊張するだもん。ほくカッコいいし。」
「可愛い。」
「ほく慣れてる…。」
「慣れてないよ。俺、美蘭のこと美蘭が思ってる以上に大好きすぎるからね。みぃの事になるとどうしたらいいか分かんない。笑」
「そうなの?」
「うん。俺の心臓もめっちゃ速いでしょ。」
「本当だ。」
ほくの胸を触ると心臓の鼓動がとても速いのが分かった。
「恥ずかし。」
「みぃは嬉しいよ。」
ほくにキスされた。いつもよりすごく深いキス。
「ほ、ほく?」
「んー?」
全然終わる気配がない。こんなの初めてでどうしたらいいか分かんない…。
でも、ほくが優しくキスしてくれてるのが伝わってきて、拒むことができない。
「ほく、」
「かわいい。」
ほくに押し倒される。また、深いキスをされる。なんだか変な気持ちになる。もっとしたい。
「あー。かわいい。もう、俺やめらなくなる。」
「ほく…」
「ん?」
「もう一回したい。」
「えっ。」
「だめ?」
「ダメ。俺がみぃ襲っちゃうから。」
「えぇ。我慢してよ。」
「無理。まじで、みぃの事になると歯止め効かないから。今日はみぃが我慢して。また明日ね。」
「はぁーい。」
「ん。いい子。」
ほくが軽いキスをしてくれた。
「みぃ、そろそろ風呂行こっか。」
「うん。」
ほくとお風呂に行く。
「ほく、これから結衣にほくの映像見たら言ってもいいかな…。」
「うん。これからは言おっか。」
「うん、分かった。」
今度からは結衣に正直に話そう。
「みぃ、寝よ。」
「うん。おやすみ。」
「おやすみ。」
お風呂から出て、映像を見た後ベッドに入る。
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