第4話 ガラス玉と彼女の過去
それから、僕達は、ゆっくりと歩いていた…
どこへ向かっているのか分からない僕に、彼女は、話しかけてきた……
「君は、私を心配して、ここまで来てくれたの?でも一体なんで……?」
彼女は、少し不思議そうだった……
そこで、僕は彼女の質問に対する答えと逆に質問を返してみた。
「この前貰ったこのガラス玉なんだけど、凄く綺麗でずっと眺めていたんだ……
すると、突然色の変化が止まり、一定の色にしかならなくなった……
そして、その後、何かしらの事件が怒るんだ……
例えば、悲しい出来事の前は青、怒りたい出来事の前は赤だった……
だけど、このガラス玉によって起きるのは、僕についての事件じゃない……
全て貴方に関する事件だ……
だから、疑問に思ったんだ、もし、このガラス玉と貴方が関わっていたとするとってね……
何かこのガラス玉について知らない?」
僕は、率直に、思いを彼女に投げかけた……
すると、彼女は、
「ガラス玉……ね……
実は、このガラス玉は、私が生まれた時に、親から貰ったものなの……
その時は、私も君と同じく、ただ綺麗な玉だなぁって見てたの……
それで、数年がたったある日、前の学校で虐められてさ、その時に思いっきり、家で泣いてたら、その思いがガラス玉に通じたのか、青く光りだしたの……
その時も君が言ってた通り、青色にしか変化しなかったの……
普段は、7つの色に変化するのに、いつも泣きたい時だけは、青色にしか変化しなくなった……
その時に気づいたの……
このガラス玉は、ただのガラス玉ではないんだって……
このガラス玉は、私の思いを予知して、色で表現してるんだって……
つまり、私の心みたいな物なんだってね……」
この彼女の発言で、僕は理解した……
やはり、このガラス玉は、ただのガラス玉では無かったと……
でも、僕は、1つ疑問に思った……
「なんで、そんなガラス玉を僕に渡したの?」
頭の中では、それでいっぱいになった……
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