第7話 不安

 アリーが泣き終わるまで頭を撫でてたら、寝てしまってた。

 その間にこれからの事を考え始めた。


「どうしたの?」

「あっ、ごめん起こしちゃった?気持ち良さそうに寝てたから、起こすのをためらっちゃって…」


 いつの間にかアリーが起きていた。

「な、なん…」

 その事を伝えてみたら恥ずかしいのか、顔が真っ赤になって慌ててどもった。

「そ、そんなことより、何かあったの?」

 不安そうな顔で訪ねてきた。


「いや…これから事を考えてたんだ」

 俺は今の状況を隠しておくよりもそのまま伝える事にした。

「今持ってるお金は大銀貨1枚と銀貨5枚。これだと2人で1週間持つかわからない。後は、パンが3個と水筒が1つだけで…」

 そう伝えた瞬間、

「そんなのは働けばいいだけよ」

 始めの言葉がそれとは思わなかった。


「そんな事言ったて働いたことないから…」

「あ、そっか…。貴族だったけ…」

「…うん」

「ごめん…」

 ちょっと気まずい空気になってしまった。

 何か他の話題はないか考えて、出たのがスキルの事だった。

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