令和の日本で鉄道旅！

1章 鉄道旅に出よう！ 1話(A)

　本格的な寒さで、皆が「冬も中旬か」と思ってくる12月13日。今日も澄んだ空だ。と、考えているのは、高校1年の兼平竜宏。竜宏は聖蹟桜ヶ丘に住んでいる鉄ヲタで、京王線ユーザーだ。

「うぃ～す、竜宏」

「ねぇねぇ今日ゲーセン行かない？」

「電Goやろ、電Goしか勝たん」

昼休みにぼんやりとしているところに話しかけてきたのは、同じく鉄ヲタの澤井幸則。そしてこちらも同じく鉄ヲタの中西玲央奈と一宮陽夏。どちらもショートヘアの可愛い娘である。

「電Goは…ゲーセン行った後、俺の家でfinalやるか」

「え、final持ってるの！？」

「アキバ行けばまだ売ってる…と思うよ？」

「てかさ、みんなに提案あるんだけど、土日おにごっこしない？」

「どこでやんの？」

陽夏が少しだけ、小学生を見る目で幸則を見る。

「関東使ってやるんだよ」

「「「ええぇ！！！」」」

　こうして、土日に鉄道おにごっこをすることになった。

　ルールは簡単。関東全域でおにごっこを行う。全力疾走や駆け込み乗車、普通の切符で同じ駅を通るなんてもってのほか。というか常識かな。

ん？パクりじゃないぞ、あくまで街中鬼ごっこなんだから()

　次回、竜宏と3人の愉快な仲間たちの運命や如何に…