画竜点睛〜龍に守られし国〜

＜１話〜１６話までの登場人物紹介＞ ※ ネタバレ注意

＜主要人物＞

李章絢（リーヂャンシュェン）……侍中（じちゅう）（門下省（もんかしょう）の長官）。「現（ジィェン）」の力を持つ。子淡（ズーダン）の夫。麒煉（チーリィェン）とは異母兄弟。母親は前皇后。母親が療養の為に住んでいた芙蓉（フーロン）宮を譲り受けて暮らしている。

呉子淡（ウーズーダン）……待詔（たいしょう）（画院の優秀な画家）。「造（ザオ）」の力を持つ。章絢（ヂャンシュェン）の妻。師君（シージュン）の弟子（でし）。

李麒煉（リーチーリィェン）……瞳（トン）国皇帝。「天子」の力を持つ。章絢（ヂャンシュェン）とは異母兄弟。母親は前貴妃、現皇太后。妻は故、武（ウー）皇后のみ。息子が二人いる。名は「喜（シー）」と「伸（シェン）」。

趙浩藍（ヂャオハオラン）……中書令（ちゅうしょれい）（中書省（ちゅうしょしょう）の長官）。妻は元公主で、麒煉（チーリィェン）の同母姉。息子と娘がいる。

師君（シージュン）……太師（たいし）（皇帝の師）。「造（ザオ）」の力を持つ。子淡（ズーダン）達の師。「師君（シージュン）」は、子淡（ズーダン）達が呼んでいる通称で、本名ではない。白い髪と髭を長く伸ばしていて、年齢は七十半ば。

洸（フゥァン）……「造（ザオ）」の力を持つ。孤児。子淡（ズーダン）に師事する。自称、九歳。

洸（フゥァン）の母親……故人。飛燦（フェイツァン）国の第二王女。名は「ニマ」。洸（フゥァン）は「妈妈（母ちゃん）」と呼んでいる。その姿は天女のように美しい。

武耀華（ウーヤォファ）……故人。皇后。麒煉（チーリィェン）の妻。息子が二人いる。武芸が得意。

李劉章（リーリィゥヂャン）……前皇帝。麒煉（チーリィェン）と章絢（ヂャンシュェン）の父親。現在は、離宮で麒煉（チーリィェン）の母親と慎ましく暮らしている。

※劉章（リィゥヂャン）（前皇帝）には、皇帝の頃は皇后や貴妃（麒煉（チーリィェン）の母親）以外に淑妃、徳妃、賢妃、昭儀、昭容、昭媛、修儀、修容、修媛、充儀、充容、充媛、婕妤、美人、才人などがいたが、退位する時に、故人である皇后と劉（リィゥ）貴妃以外は廃した。

　徳妃との間にも公主がいるが、退位後は、母娘共々、天帝を祀る廟へと帰依した。

　妃の数に比べて子が少ないのは、後宮のドロドロした足の引っ張り合いの結果。

　麒煉（チーリィェン）はそれを反面教師にしていたりします。

　その辺は、今後、本編にも少しだけ出てきます。

朱昇月（ヂュシォンユェ）……青都（チンドウ）の県尉（けんい）（県の軍事、警察行政の最高責任者）。子淡（ズーダン）の従兄妹。章絢（ヂャンシュェン）とは同じ剣術の師についていた同士。

＜中央の官吏＞

李（リー）待詔（たいしょう）……画院の長官。師君（シージュン）の息子。

馬丹管（マーダングァン）……武官。麒煉（チーリィェン）の護衛が主な仕事。

武霜剣（ウーシュァンジィェン）……太保（たいほ）（皇帝の補佐）。武（ウー）皇后の父親。元、十六衛大将軍。

劉（リィゥ）太傅（たいふ）……皇帝の守役。麒煉（チーリィェン）の母、劉（リィゥ）皇太后の父親。

李賢斗（リーシィェンドウ）……右丞相（うじょうしょう）（尚書省（しょうしょしょう）（全ての官府の中心。法案などの最終決定機関）の長官）。麒煉（チーリィェン）の仮初めの姿。

※　本作では、左丞相（さじょうしょう）は皇帝である麒煉（チーリィェン）が兼ねていて、右丞相（うじょうしょう）も麒煉（チーリィェン）の隠れ蓑（みの）の身分なため、次官の左丞（さじょう）と右丞（うじょう）が主な業務を執り行っている設定です。

黄（ファン）御史（ぎょし）……御史台（ぎょしだい）（官吏を監察する機関）の官吏。存在感が薄い、和み系な人物。

張泰潔（ヂャンタイジェ）……師君の弟子。元は画院に所属していた画家。現在は消息不明。

徐（シュ）都事（とじ）……尚書省（しょうしょしょう）の官吏。飛燦（フェイツァン）国への使節団の一員。後に、砦西（ヂャイシー）の県令（けんれい）となる。

陳（チェン）主事（しゅじ）……砦西（ヂャイシー）に山中の村の調査の為に派遣された、工部（こうぶ）の官吏。後に、砦西（ヂャイシー）の県丞（けんじょう）となる。

＜芙蓉（フーロン）宮（章絢（ヂャンシュェン）と子淡（ズーダン）、洸（フゥァン）の住まい）の従事者＞

春風（チュンフォン）……門番、兼、警備官。

雷雨（レイユー）……門番、兼、警備官。

花梨（ファリー）老娘（母さん）……章絢（ヂャンシュェン）の乳母（うば）。主に料理を担当している。

花梨（ファリー）老娘（母さん）の夫……家宰（かさい）（屋敷の管理や内向きのこと全てを取り仕切る）。

花梨（ファリー）老娘（母さん）の長男……家宰（かさい）見習い。章絢（ヂャンシュェン）の乳兄弟。三人の子持ち。妻は子育てで忙しいが、時間があれば子淡（ズーダン）の話し相手をしたり、家事も手伝ったりしている。

＜砦西（ヂャイシー）の官吏＞

張聲卓（ヂャンシォンヂュオ）……県令（けんれい）（県の長官）。首都、龍居（ロンジュ）の隣、守璧（ショウビー）生まれ。その隣、陽河（ヤンフゥー）の県丞（けんじょう）を経て現在の地位となった。後に、弓（ゴン）州の別駕（べつが）に栄転する。野生動物並みの聴覚、視覚、臭覚を持つ。

揚羅文（ヤンルゥォウェン）……県丞（けんじょう）（県の次官）。後に、御史台（ぎょしだい）へと移動になる。糸目。

鄭（ヂォン）県尉（けんい）……県の軍事、警察行政の最高責任者。一人で百人分程の働きをすると言われる程に強い。生真面目な性格。

＜弓（ゴン）州の官吏＞

趙侶明（ヂャオリュミン）……州牧（しゅうぼく）（州の長官）。浩藍（ハオラン）の叔父（おじ）。浩藍（ハオラン）の父である兵部尚書（へいぶしょうしょ）、趙路晶（ヂャオルージン）の弟。

姜佑篤（ジィァンヨウドゥ）……別駕（べつが）（州の次官）。砦西（ジャイシー）の前県令（ぜんけんれい）。罪人として捕らえられ、詮議を受けている。

孫（スン）州司馬（しゅうしば）……州軍の最高責任者。清廉潔白で曲がったことが嫌いな、少々融通の利かない固い男。

羅炎羽（ルゥォイェンユー）……州軍の武官。一隊の隊正（たいせい）（長のこと）。

＜その他＞

造士（ザオシー）……「造（ザオ）」の力を持っている者。造物主（ぞうぶつしゅ）のような力を持つ者のこと。天帝の恩恵を特別に受けている者、天帝に愛された才能を有する者。

影（イン）……造士（ザオシー）が描いて実体化した絵の人物や物のこと。

狗（ゴウ）……麒煉（チーリィェン）が天子の力で操る狗（いぬ）の姿をした影（イン）。

張僧繇（ヂャンソンイャォ）（ちょうそうよう）……二百年程前の画家。当時の皇帝、武帝に命じられて天迎（ティェンイン）宮に四体の龍を描く。二体は天に昇って行った為、現在は二体だけ残っている。おそらく造士（ザオシー）だったと考えられている。

金繁（ジンファン）商会……通称「金商（ジンシャン）」。飛燦（フェイツァン）国の商品を主に販売している商会。飛燦（フェイツァン）国の密偵の役割も担っていた。関係者は全員捕らえられて、詮議を受けている。

飛燦（フェイツァン）国の男……飛燦（フェイツァン）国の高官の息子。ニマ王女とは従兄妹で許婚。十年程、瞳（トン）国でニマ王女の行方を追っていた。捕虜として、飛燦（フェイツァン）国へ護送される。