第12話 飛竜雲に乗る
−−その頃、
「
「そうか。だが、差し障りのない書簡の一つ位、送ってくれても良かったんじゃないか?
それに謝辞を述べて、
「それは申し訳ありません。実はそちらの方は、
「やはり、そうだったのか。それでは、こちらから送った書簡は届いていたのか?」
「全てが届いていたかは分かりかねますが、幾つかは届いておりました」
「では、人員や資材の方は?」
「実は、それを
「
「ということは、捕らえる
「はい。証拠が手に入りましたので。それと、こちらは、
そう言って、
「結構いたな。よくこれだけ見つけて、捕まえたものだ」
その名前の中に
「まさか!?
思わず、声が大きくなった
「彼は、
「まぁ、そう言われるとそうだな」
「ただ、彼は、今回は
「どういうことだ?」
眉根を寄せて
「彼を助けにか、口を封じにか、
厳つい顔の
それに、
「それは役に立つ
その言葉に、
「ええ。それと、実は資材の件を密告して来たのは、彼なんですよ。他にも彼は、
「
「いえ。そもそも彼は、
「ふーん。随分な役者だったんだな。
「まあ、そうですね。彼には彼なりのやり方で、自分の身と義を守っていたんです。私も都から戻り、調査していて
「そこまで買っているなら、処分する必要はないとは思うが……。実は、今回、陛下も
「そうですか」
「
「
−−トントン。
それから、今後の動きについてどうするのが最善か、相談していたところで、戸が叩かれた。
「どうした?」
「
「ああ」
「
「通せ」
「失礼いたします。
「ああ」と言って首肯し、
「恐縮です。
そう言って、
「
「分かりました。こちらも手薄には出来ませんので、あまり出せませんが、
それに安堵し、
「
「承りました」
「だが、
「はっ!」
「
「そうだ。
「はっ!」
「すごいな。
感心する
「ええ。
「そうか。それは心強い。……
「なんでございましょう?」
「実は、…………——−−」
「そうですか。承りました」
「よろしく頼む。では、行こうか」
「はっ!」
* * *
州軍を従えた
「あそこが
「
「ああ。それでは行くか」
そして、挑戦的な目で
「皆の者、後に続け!」
「おおー!」
それに従い、兵達は速やかに
「
それを聞いた、質の良い高級な衣服と宝飾品を身に
「これはどうしたことでしょう? あまりに横暴ではございませんか?」
「お前はここの支配人か?」
「そうです」
「大人しくしていれば、手荒にはしない。逃げたり、抗ったりすれば、
「そんな!」
「言い訳は後ほど聞く! 女子供も縛って連れて来い!」
「
一人の武官が、
「俺に構わず、捕らえろ!」
剣ではなく、
そこに、州軍の武官が男を背後から一閃に切り付け、決着が付いた。
「助かった」
裏道に出たところで、先に来ていた
「申し訳ありません。取り逃がしました」
「追っ手は?」
「はっ。数名追わせておりますので、すぐに居所は割れるでしょう」
「ならば、戻って来るまでに、ここの片付けを済ませよう」
「はっ!」
「これで全員か?」
「はい……」
前庭に集められた捕縛者達を、睨み付けるように見渡した
「
「本当です! 逃げたのは、
恐怖で青ざめた支配人の顔色を見て、
「そうか」
「
部下からの報告を受けた
「俺は
「はっ!」
「捕縛した者は全員、
「
だが、
−−
____________________________________
※
口中の
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