エピローグ
最終話
さっきの紗良ちゃん。あれは最高のプレーだった。その前の夏美ちゃんも。夏美ちゃんと紗良ちゃんのチームプレーがなければ、私たち五組は負けていた。
私は撮った動画をクラスLINEに送信した。ちょっと勇気がいることだけど、今の興奮した状態だったからできた。
「あ、広瀬さん!」
「え、何?」
「広瀬さんが、さっきの紗良のスリー、動画撮って送ってくれてる!」
「ええ!!」
早速彩花ちゃんが話題にすると、一斉に既読が付いた。
南ちゃんありがとう~~とみんなから感謝される。
こんなの、私にとっては初めての経験だ。いつも目立たない、ただそれだけで、ただそこに存在している、それが私。今までの私。でも、今日初めて、ここにいる意味を見つけた気がする。教室にいる意味。それは、私自身で見つけ出すことができた。大きな意味があった。大きな意味を見つけた。
そうだ。私には意味があるんだ。
私は「どういたしまして」と呟いた。
パーマネント・シュガー 紫田 夏来 @Natsuki_Shida
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