バスケットボール第二試合

第12話

 次は五組対六組。今度のクラスは強豪だ。バスケ部の子が二人もいる。うちのクラスの紗良ちゃんや京香ちゃん、彩花ちゃんだけでリードを取り、そしてそれを守り続けられるかは未知数だけど、ベストを尽くすしかない。

 審判は一年の男の子だった。かわいらしさが抜けきらない審判はブザーを鳴らした。試合開始。この試合に勝ったら、決勝進出だ。優勝するために、ここは何としても勝たなくては。負けたら三位になってしまう。それでは、五組としては不満足だ。

 彩花ちゃんがセンターサークルに立つと、審判はボールを高くつき上げた。

 六組の生徒のほうが若干早かった。彩花ちゃんはボールに触り損なり、風を切った。すると、ものすごい勢いで速攻を成功させられ、先制点を与えてしまった。最初の一点は六組に入る。その瞬間、五組の生徒が盛り下がるのが手に取るように分かった。


 私は写真を撮り続ける。六組に負けようが、晴れて勝利を手に入れようが、そんなことは関係ない。私には私の役割があると信じる。試合で活躍はできないかもしれない。でも、そうじゃない、それだけじゃない。別の形で、みんなの心に残ることができる。それが写真だと思う。私は写真を撮る。誰に頼まれたわけでもないけど、これは私がやると決めたことなんだ。

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