第1弾 終幕〜第2弾「荒野疾走」

火、水、樹、雷、地、飛、魔。全ての竜の系統を自由に操ることができる竜人、「マルテール」を討伐した水竜戦線。


しかしその戦果は、ダグラス・ダックビル。グラップ、ジェームズ・フレグランスの三名を失うものであった。


自らを犠牲に、核石ごと貫かせたジェームズの決死の作戦が幸をそうしたのである。


ダグラス小隊の生き残りのメンバーは、それぞれの道を歩み出す。心を壊した者。友の死を受け入れることができない者。


彼らは戦い続けなければならない。その先に、人類の勝利があると信じて。



マルテール討伐一か月前。火竜戦線。


特待生になれなかった「レックス・フラグメント」は、その乗馬の腕を買われて火竜戦線に指名された。


そこは一面に広がる何も無い荒野。相対する火竜は、遠距離からの熱線攻撃を仕掛けてくる。


迂闊に近寄ることができず、膠着状態を打破するため、火竜将軍である仮面の男、ニコラスはある策を実行する。


その名は「荒野疾走作戦」。それは明らかな理想論で、無謀な策であった。

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