6日目 いい医者
今日の検査結果から俺はある程度、病気の予想がついたが確定させるためには脳画像が必要だ。そして他の検査をするのはDr、医者の指示が必要になるため依頼をしないといけない。
病院において医者の権限は強い、リハビリの範囲外の情報が必要になったときは医者を動かす必要があるのだが、大抵医者というのは癖が強い人が多い、田舎の病院であれば世の中は自分中心で回ってるって平気で思ってる人もいるから横柄な態度をとる人もいる、パワハラなんてレベルですまないぐらい頭のおかしいやつも全然、絶滅せずにのさばってるぐらいだ。
どんなのがいるかって?患者の前なのにも拘わらず、医療職種に向かって怒鳴り散らしながら紙のカルテをぶちまけるみたいな、そんなのだ。訴えられないかって?訴えられないんだよ、世の中のモラルから数十年遅れてるのが病院だからな。
そんなわけでリハビリから医者に依頼することは覚悟が必要なのだが、ここの医者はいわゆる当たりに相当する人だ。なにせ会話ができる、プライドが高くないから普通に聞いてくれる、唯一一つだけ気になるところは・・・いや、止そう。こんなにまともにコミュニケーションとれる人が珍しいんだ。
西城レイは学生時代に田舎の病院に研修に行き、そこで典型的なパワハラドクターに遭遇した結果、ドクターに対して偏見を持つようになったのだ。世の中の事実がどうであれ、西城にとって学生時代に受けた仕打ちは深く心に刻まれていた。
「
「お、西城君じゃん!どしたー?いや、待てよ、君が来るってことは何か頼み事だろー、相変わらず君は律儀だねー。ほかの人なんてカルテに書いて終わりなのにね、君はいつも来てくれるから僕は話しやすくていいよ。
っと、それで今日は何のお願いだい?」
そう、この人すごくいい人なんだけどすげー軽いの。でも、だからこそコミュニケーションとりやすいんだよな。
「実は先生、気になることがありまして」
白石さんのことについて説明した。
「なるほどね、そりゃ、なんかあるだろうね!流石だね、やっぱり患者さん診る時間がリハビリは長いから細かなことろまで気が付くね、それで脳を検査する前に聞くけど西城君の予想は?
ああ、えーとあくまで意見ね、診断じゃないから大丈夫!」
俺が言い詰まっていると
「小脳だと思います。」
「あー、やっぱりか。」
短いやり取りだが先生と俺の意見が合致した。
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