第15話怪鳥再び現れる




今日は裏庭の岩風呂の屋根を作る予定だ。

森に行き、例の角材を【創作】で作っては切って枝打ちをして皮をはぐ。

大量に角材を作って山積みしてゆく。そして図面の寸法通りに丸のこで切断。


そしてほぞ継ぎをする為、ほぞ穴の位置にドリルで穴を開けノミを使って仕上げる。

それとほぞ穴に差し込むほぞを丸のこを使ってつくる。

【創作】の魔法は便利で、乾燥も同時に行なって乾いた角材に成っている。


次は屋根になる板の製作を始める。

角材を丸のこで切って、裏返して切って板を作ってゆく。

電気カンナでササクレを取って仕上げてゆく。本当はカンナで表面を滑らかにしたいが技術がついていかない。

出来上がった木材に防虫剤を塗ってゆく。1回目が終わり最初からもう1度塗って2度塗りをする。

2度塗りをすると、最初の塗りの下手さが隠せるし効果も上がると思っている。


今の家もシロアリの被害にあって、ジャッキで上げて支柱交換を5回程している。

本当にシロアリはやっかいなやつらだ。


後はゴーレム達に運ばせるので楽だ。

土塀の一部は作り直して、立派な石作りの門が出来上がった。



岩風呂の四隅に【創作】で土台を作る。出来上がった土台を水平器で確認。

土台に支柱を立てると、土台の凹みにすっぽりはまる。

ぐら付く事もなく立派に建っている。脚立に乗って上部を木材で継いでゆく。

ゴーレムが木材を渡す時に、目をつぶって渡す奴が居た時はほとほと困った。

代われと言っても代わらないし、何度か足にぶつけやがった。

そしてどうにか屋根が出来上がった。


ついでに縁台(ベンチ)も作っておいた。

カンナ仕上げの練習と思って作ったがやはり下手なりの仕上がりだった。

こだわり出したら限りがないのだ。


湯上がりに座るのも良いし寝転がるのも良い。

そう思いながら寝転がっていると、魔物の気配が近づいて来ている。

ガバッと起き上がり駆け出した。


ブラット40体キラーズ113匹そしてバードンが2体が向かってくる。

バードンがいち早くやってきて屋根にとまろうとしている。

屋根のツータンがツタ攻撃で2体を地上に叩き落とした。

俺はすかさず地面を触り【拘束】を発動。そのまま息の根を止めた。

地面がせり出し2羽のカラスが現れた。翼を広げると2メートルもあるカラスだ。


ゴーレム・カース


Lv1


HP8

MP25


STR2+5 VIT1+5

DEF1+5 INT3+5

DEX2+5 AGI2+5


風魔法


「お前ら!敵を倒してこい」


バサと羽ばたき飛んで行った。

俺は皆が戦っている所まで戻るともうほぼ終了していた。

ゴーレム達に死体回収を命じて、その死体を俺の従魔に均等に分け与えた。

植物は地中に器用に埋め込み吸収している。

土塀の植物は根がはえだし死体を包むと、アッと言う間に吸収してしまい干からびた死体が残った。

ゴーレムは大きな口を開け必死に食べている。


やはり魔石とも吸収した為、思ったよりLvアップしていた。

そしてLvアップした瞬間を見てしまった。一瞬淡く光った光景であった。


そしてまたもバードン6羽がやってきている。

それ以外の魔物の気配は無かった。


カースが空へ羽ばたき、6羽のバードンに向かっていく。

遠くで空中戦が始まった。相手の【乱風斬】を同じ【乱風斬】で相殺して近距離から【風斬】で仕留めている。

多勢に無勢だったのに、何時の間にかに逆転して倒し切った。

カースの2羽がそれぞれ1羽ずつ掴んで持ってきたので、地面に埋め込み土魔法を流しカースを誕生させた。

結局6羽のカースを誕生させる事が出来た。

今では近場の大木がカース達の家になっている。



俺は岩風呂に戻り、薪ストーブを使った小屋サウナを作り始めた。

寝転んでもいいぐらいにスペースを取り作ろうと思う。

土台を6つ作って、細い木で角材を作ってゆく。

その角材で枠を作って、枠どうしをビスで止めてゆく。

外から板を下からビスで固定してどんどん進めてゆく。

煙突が出る箇所の、めがね石を【創作】で簡単に作ってそこから煙突を出す。

これは煙突の熱で木材が燃えないようにする為に作った。

普通はコンクリートで作るのだが、石で出来ためがね石は雰囲気もあっていい。

床は石で作ったブロックを敷き詰める。

色合いがバラバラになったがそれも雰囲気があっていい。


薪ストーブの上のステンレス籠に|花崗岩(かこうがん)を載せて、温度計・湿度計・時計を壁に掛けておく。

サウナの準備はOKだが、肝心の水風呂がまだだ。

水路から小さな水路を引いてきて岩風呂横に穴を掘り周りを【創作】で固める。

円形の水風呂が完成すると排水溝につなげておく。

これで何時までも川の水が流れ続けるのだ。

最後に水路とつなげて水が流れ出して行く。



薪ストーブに火をつけてしばらくすると、パチパチと燃える音が響く。

そして徐々に温度計が上がって、石に水を掛けると蒸気が充満して蒸し暑さが広がる。

俺は急いで衣服を脱いで、体を洗ってから濡れた体を拭く。

汗をかきやすい状態とサウナ内を汚さない様にしておくのが通である。

そしてサンダルを履きタオルを片手に入るとドアを閉めた。


熱が一気に体を包み込んでゆく。

しばらくすると額から汗が滴り落ちた。

汗を拭いてしばし我慢する。湿度は12%を指していて温度は81度。

時間は10分になったのでドアを開け、水風呂にて体に水を掛け老廃物を洗い流す。


落ち着いた体でゆっくりと水風呂に入ると、キュッと体が締まる感じがする。

水風呂の中は透きとおりキレイであった。

頃合をみて上がるとタオルで拭きながら縁側に座る。

新鮮な空気が心地よい。ペットボトルの水をぐびぐびと飲んでおく。

寝転ぶと青い空と雲がゆっくりと流れていた。

これが、「ととのう」なのか?


結構休んだので、再度サウナのドアを開け中に入ってゆく。


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