第11話ゴーレムが増えた
一晩掛けてようやく我が家にたどり着いた。
何故かシアンとルーポンとツータンの数が増えていた。
【拘束】は24時間で消えたハズだから、消える前に魔物が襲って来たのだろうか?俺が居ないのに。
新種の魔物に興味がわいたのかも知れない。
シアン 26本
ルーポン 5本
ツータン52本
そしてゴーレムや植物達は、Lvアップをして一番高いのはLv5のツータンであった。
魔物の死体はどうしたのだろう。見当たらないし、もしかして食べてしまったのか?
畑を見ると見事に野菜が出来ていた。
俺の【成長】が成功したと実感する。
食べる為に収穫してゆくと、心も弾む思いだ。
大事に食べようと、トマトにかぶり付いた。
甘さもあり今までに俺が食べたトマトでこれに優るトマトは無かった。
もう1つ食べきった。みずみずしく美味すぎる。
8個もあったトマトがアッという間に無くなってしまった。
こうなってくると冷蔵庫が欲しくなった。
太陽パネルだと夜や雨天が心配だ。たしか動画で小型水力発電を見た事があった。
ネットで色々と調べて、揃える道具を書き込んでゆく。
今回の件で何処に何が売っていたのか分かっている。
早速、軽トラに乗って下まで行こう。
快適に飛ばす軽トラ、今は対向車もない道路を進む。
ここは発電機で有名な会社の支店だが、開け放たれたドアの中に入ってゆく。
やはり誰も居ない。裏手に回るとお目当ての発電機が、箱詰めで沢山あったので軽トラに積み込む。
しばらく走って、目的の店でパイプやホースやノズルを調達。
バッテリーも幾つか欲しい。それに配電用のコードもいる。
測定器も持っていこう。探しているうちに品が増えてゆく。
おっとブラットが60体程やってきやがった。
せっかく選んでいる最中だと言うのに仕方ない奴だ。
風魔法の【乱風斬】は使えないが【風斬】を連続で高速で撃ち出せば同じ事。
俺の中では、この魔法を【風斬舞】と名づけた。
一気に50体程を斬り刻んだ【風斬舞】。数を減らしたブラットに単発の[風斬]を撃ち出す。
8体が倒れた瞬間、きびすを返して2体が逃げ出した。
逃がしてたまるかと追い駆け、地面に手を付き【拘束】を発動。
逃げていたブラットが地面に吸い込まれる。
そのままカウントして気配が消えるまで待つ。
しばらくすると地面がせり出し2体のゴーレムが誕生。
その2体のゴーレムに命令して、選んだ品々を運ばせる。
このゴーレムも連れて帰らないといけない。
手足が短いので、自力では荷台に乗れないが必死に乗ろうとしている。
俺が抱えて1体ずつ乗せてゆく。
帰るときは大変だった。発電機が重すぎて坂道を上手く上れない。
ゴーレムを降ろし、後ろから押させてようやく上がりきれた。
ゴーレムも役に立つ存在だと思った。
小川付近に荷物を降ろし、ビニールシートを被せて今日は終わりだ。
家に戻って2体のゴーレムを第2防衛ラインの中に入れる。
すると先住の5体のゴーレムが集まって、互いにハグをしだしている。
これは一種のコミュニケーションなのかも知れない。
家に入り、窓を開けてると一気に風が流れ清々しくなった。
久し振りの体を洗いたい。今日はゆっくり風呂に入ろう。
蛇口をひねり水を出し一杯になるまですぐだ。
裏の外に回り、焚き付け口に細い薪を投入し松ぼっくりを入れ。
着火ライターで火を付ける。徐々に火が大きくなり薪も燃え出している。
普通の薪を入れるとその薪も燃え出してくる。
ただ薪が燃えているだけだが、目が離せないでいる。
腕時計の時間を確認して、水が熱くなるまで40分が目安。
パチパチ鳴り出し、炎の揺れが・・・そうだ。
俺がしなくてもゴーレムにさせれば良いんだ。
早速魔石を取りに行き、外の地面に突っ込む、そして土魔法を流す。
地面がせり出しゴーレムの誕生。あと4体作ろう。
5体を引き連れて焚き付け口まで連れて行った。
「中の薪が少なくなる前に薪を入れる。分かったか」
5体は分かった様にうなずく。
「お前が責任者だ。しっかりやれよ」
風呂場に行き、湯かきでかき混ぜ温度ぬるいが入れない訳でない。
じっくり浸かれば、温度も上がるだろう。
冷たいシャワーで取り合えず体を洗い。
冷えた体で五右衛門風呂に入ると、結構熱く感じる。
すっかり五右衛門風呂でくつろいでいると結構熱くなってきた。
窓から外を見ると、4体が我先に薪を入れている。
1体が静止に入っても突き飛ばされ、地面に転がっている。
「やめろー!何故リーダーの指示に従わないんだ」
4体は俺をジーと見てくる。
「おい、そこに転がっているリーダーを起こしてやれ」
中々起きられなかったリーダーはようやく起こされた。
「お前ら4体は、この周りを巡回しろ。お前は火の番だ」
4体は、隊列を組んで歩き出した。
水を足して丁度いい温度にして又入る。
湯は多少あふれ出したがまあいいか。
じっくり浸かり、体が癒される。10分も浸かっただろう。
「もう薪を入れなくてもいいぞ」
風呂をでて縁側で風にあたっていると、2体のゴーレムが相撲をとっている。
押したり引いたりしているが、円が書かれてないので倒すしか決着はつかない。
かれこれ30分以上続いているだろう。
もう暗くなってきたので、ランプに火を付けそれを持って部屋に戻る。
LEDの照明もあるのだが、ランプの小さな炎が俺の心を落ち着かせるのだ。
そして寝袋に入るとすぐに寝てしまった。
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