第2話 1000円も出せば・・・

 とにもかくにも、その売場で見るからに、1000円を超える爪切りというのも結構あるものだな、ってこと。

 もちろん、安物もなくはないけど、そこを1000円くらいも出せば、なんか、ええものが買えそうだな。

 あるいは、特殊な機能を持たせた商品とか・・・。


 さて、よくよく見ていくと、なんと、なんと!

 ルーペ付の爪切りがあるではないか。

 これが、税込1030円。

 よくよく見ていくと、日本製。


 おお、冥土インジャパン、じゃない、メイド・イン・ジャパン!

 

 もちろん、わが日本国はどっかの国の植民地じゃないから、「occupied」などという文字が入っておるわけもない。「オキュパイ」=占領する、という意を持つ英単語の過去分詞形で、受動を意味するため、占領された、ってことね。

 この単語を満足に読めない三流大学の英文科出身のある先生が、「オカピイ」と読んでいたと、かの金ぴか先生が著書で書かれていたことがあった。

 モチロン、それはいい意味じゃなくて情けないお話、ってことね。

 ギャグではなく、マジだからさ。


 で、ふと、思ったこと。

 先の英語にこれを入れると、

 Made in occupied Japan 占領下日本製 、ってこと。

 先ほどの先生流に読むと、「メイド・イン・オカピイド・ジャパン!」!

 おかぴいど、ジャパン~おかしいぞ、ジャパン?

 と、こうなると、ある意味ギャグにはなる。

 結構自虐性の高いものではあるが。


 でも、この爪切りはどうか?

 ある意味、ルーペまでついて、ちょっと、「おかぴーど感」はなくもないが、なんか、新鮮あるよ(ここは謎の中国人風に)。

 これ、爪を切るときにマジ、助かるあるよ。

 特に年配者は。

 あと、この爪切りを持ち歩けば、細かい文字を読むときルーペが使えるあるぜ。


 そういうわけで、この爪切り、よーし、買った!

                            (つづく)

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