第23話 株日記
株日記を始めてアクセス数が伸びてくる。特に、初心者が1000万円貯める戦略ノート、では、固定ファンがつき、毎日読まれるようになった。
情報を発信すると不思議なもので、情報を集める精度が格段に上がる。毎日の読書を日課にしているハカドルは、株について深く学ぶようになった。例えば、株の本を買う。株ユーチューバーで勉強する。四季報プロを読む。人と意見を交換する。
人と意見を交換するでは、父親が株でアベノミクスで1000万円以上の利益を出していたので、すごい参考になった。ミサキと株について談義することもあった。
最適解は、VTIを買い続けること。全米株式を投資信託かETFで毎月ドルコスト平均法で積み立てること。要は、インデックス投資だ。
インデックス投資は指数の平均を出しているので、平均点とみなされる。ちょっと頑張れば、すぐにインデックスを超える成果を出すことができる、と思い込む。実際は違う。インデックスの平均は指数の平均であり、リターンは超優秀な成績になる。インデックス投資のリターンは、8割のプロを上回る。年率7~10%稼ぐ投資家は、超一流だ。S&P500、全米株式、世界株式なら、超一流の投資家になれる。
日本はだめだ。残念ながら全然だめ。やるならアメリカか全世界をおすすめ。
ハカドルはインデックスをコアに、コア・サテライト戦略をとることにした。半分をインデックス投資のS&P500、残りを個別株に変更する。100%インデックス投資でもいいのだけれど、ミサキと相談した結果、ハカドルは損をしてでも勉強のため、個別株に挑戦することになった。夢は投資家になること。勉強しておいて損はない。
株は、配当と優待がもらえる。配当は、お金のこと。優待は、クオカードやカタログギフトなどの物。だいたい半年に一回か、一年に一回もらうことができる。
金持ちはインカムゲインで稼ぐ人が多い。インデックス投資や高配当株投資で配当をコツコツもらう人が多い、と金持ちユーチューバーは言っていた。
ハカドルもそれに賛成である。
貧乏人は一発逆転を狙って、デイトレードやスイングトレードでキャピタルゲインを狙う。俗にいう、短期投資だ。しかし、株の短期投資は90%が負けると言われている。玄人向けのもの。初心者はインデックス投資や高配当株投資など、長期投資で良い。
おすすめの株は、オリックス、KDDIなど。高配当で優待にカタログギフトがつくものが良い。減配リスクに目をつむれば、JTなんかも良い。バリュー株と呼ばれるディフェンシブ銘柄をおすすめする。
本当はアメリカの個別株を推奨したい、とミサキは言った。けれども為替リスクを考えればハカドルには上級者向けすぎるので、アメリカはインデックス投資でカバーすることにした。
コアはあくまでS&P500のインデックス投資、残りのサテライトは日本の個別株を高配当優待狙いでやる。
株日記には失敗も書いた。
サイバーエージェントの株を決算前にギャンブルで100万円買って、失敗し、10万円の含み損を出した話。超グロース株の、マザーズのIPO銘柄であるウェルスナビを200株買って、数週間で800円下がり、16万円の含み損を出した話。などなど。
ゲーム株が好きなハカドルは、サイバーエージェントやコロプラをNISAで持ち、バリュー優位の市場になり、グロース系で大打撃を受けた。サイバーエージェント200株、コロプラ400株で15万円くらいの含み損が出ている。
以来、オリックス、KDDI、ヒューリック、JT、東海カーボン、全国保証、日本管財、ひろぎんHDなどの優待銘柄しか買わないことに決めた。
高配当優待銘柄でおすすめなのは、断然、長期投資だ。10年以上は持ちたい。
と、ここまで、本を読み、人と意見交換し、YouTubeで学んだハカドルは、なんだかんだで、株で、300万円の資産を築いていた。
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