第22話 マッチングアプリ
マッチングアプリは、男は、年間2万円ほどの料金を払う。女性は無料。
自分の写真やプロフィールを載せなければならない。
自撮りはNG。誰かに撮ってもらった写真でなければ、こいつ友達いないのかな? と疑問に思われるらしい。ハカドルは事前にネットで攻略法を調べていたので、実家に帰ったときに、祖母に写真を何枚か撮ってもらった。
写真は笑顔、明るいところ、ファッションに気を付ける。人は見た目が9割と言われるが、マッチングアプリで大事なのは、メイン写真と年収だった。
ここでクドクドとマッチングアプリの知識を語ってもいい。だけれども、それでは面白くないので、マッチングアプリの攻略は割愛する。
大事なことを言おう。ハカドルのマッチングアプリの結果は?
ゼロだった。残念ながらデートに漕ぎつけることができなかった。
100人の女性に『いいね』を送って、10人の女性とマッチングした。トークを何度も何度も繰り返して、ライン交換までいったけれども、どの女性とも直接会うことができなかった。
トークまでは簡単だ。マッチングもそこそこする。だけれども、女性と会うという最終目標が達成できなかった。
富山県や石川県は母数が少ない。東京や大阪、名古屋のように十分な女性がいればハカドルにもワンチャンあるかもしれないけれど、北陸では、まったく出会いがなかった。もっとも、ハカドルの写真がぽっちゃりデブのメガネなので、まったく人気にならない。女性から『いいね』されたこともあったけれど、メンヘラしかいない。ハカドルも精神病を抱えているので、同じメンヘラでも全然OKなのだが、メンヘラを上回る地雷臭のヤバいやつしかマッチングしなかった。
あとマッチングアプリで気を付けてほしいのが、詐欺だ。
すぐにマッチングして、すぐにライン交換をするやつは相当ヤバい。宗教か詐欺のお話ししかない。男ならばスケベ心を利用され、絶対に引っかかるので是非とも気をつけてほしい。
まあ、もう一度言うが、結果はゼロ。ゼロ、ゼロ、ゼロであった。
前までのハカドルならば、ショックで引きこもってしまっただろう。しかし、今は違う。100冊の本を読んで自己肯定感が高い今のハカドルは、さらなるやる気に満ちていた。筋トレして痩せることを決めた。細マッチョになって、自撮りの写真をさらなる高みに目指すのだ。
ポジティブに考えよう。10人の女性とトークできただけでも良かった。少し女性慣れして、ハカドルのレベルが1上がった。
もし読者の方の中に、童貞で女性慣れしていない人がいらっしゃれば、マッチングアプリに登録するのは手かもしれない。18歳以上で誰でも簡単に登録できる。ハカドルのように一年間するのではなくて一か月やるだけでも楽しい。何より、たくさんの女性にアプローチするという経験が手に入る。まあ、ハカドルみたいな童貞は珍しいかもしれないが、彼は30歳で魔法使いになるのを楽しみにしていた。その前に、26歳までに彼女ができれば御の字なのだが。
ハカドルの裏目標は、なかなか進展がなかった。
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