#おすすめの柔軟剤の巻
木林春夫という伝説の男を知っていますか❓
たぶん誰も知らないと思います。
私もよく知りません。
はっきりしているのは、木林春夫が伝説の男だということだけ。
ですが「伝説」となっているからには、何かしら根拠となるエピソードがあるはずです。
これからお話しする出来事が、木林春夫をして、伝説の男たらしめたかどうかはわかりません。
判断は皆さんにおまかせします。
では、聞いてください。
【#柔軟剤の巻】
ある日のことでした。
朝4時に目覚めた木林春夫さんは、窓を開けて外の空気を胸いっぱいに吸い込みました。
新鮮な空気を取り入れたいというよりは、今日一日晴れが続くかチェックするためです。
このところ、天気の悪い日が続いていました。
もう1週間分も洗濯物がたまっていました。
もちろん雨でも乾燥機を使ったり、部屋干ししたりする手もあります。
しかし木林春夫さんのおうちに、乾燥機はありません。
部屋干しは、イヤな臭いがするので嫌いです。
でも今日は間違いなく、晴れになりそうでした。
念のため、朝の情報番組も見ましたが、どの局のお天気キャスターも、「今日は晴天です」と太鼓判を押しました。
木林春夫さんは思わずガッツポーズしました。
ところで本日中に乾かすためには、今すぐ洗濯する必要があります。
木林春夫さんは朝食も摂らず、洗濯物を洗濯機へ詰め込みました。
そして洗剤を投入する段になって、ふと見知らぬ穴があることに気づきました。
形から見て、最近できた穴ではなく、この洗濯機が製造されたときからあった穴なのは一目瞭然でした。
好奇心旺盛な木林春夫さんは、目を近づけます。
穴のところに「柔軟剤」と書いてありました。
すべてが明らかになりました。
木林春夫さんはすぐさまスーパーへ走ります。
入店するなり優しそうな店員さんをつかまえて、今まで使ったことがないのだが、どの柔軟剤を使ったらいいか、できればあなたが使っているものを教えてほしい、と丁寧に頼んだのです。
露骨に怪しむような顔をしながらも、店員さんは親切に教えてくれました。
そうしてスーパーから出た帰り道、清々しい午前の光を浴びながら、木林春夫さんは残念に思っていました。
何を残念に思っていたかって❓
今日が、雲一つない晴れであることをです。
なぜなら、店員さんに教わって購入したのが、「部屋干しのイヤな臭いをおさえる柔軟剤」だったからでした。
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教訓👉柔軟剤の香りをかぐと、眠くなるのはどうして❓笑
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