第4話 5・6月 資格取得のための勉強&洗脳の始まり
生命保険は資格がなければ営業できずスタートラインに立つことが出来ない。
そのため会社は研修期間を設け勉強させる。
4月は、生命保険を販売するために必要な一般課程試験。これは生命保険の基礎を問われる試験。その後、損害保険の販売をするために必要な損害保険試験。これに合格できると自動車保険、火災保険、傷害保険を扱うことができる。
そして5月になっても試験。
FP試験というものを受ける。お金に関することだけではなく不動産についても問われるため幅広い知識を身に付けることができる。
6月も試験。
つまり凛子たちは入社してから6月まで試験のオンパレードなのだ。
しかし、当たり前!!と思うかもしれないが業務時間ずっと試験勉強しているわけではない。
その他の時間は、上司から話を聞く時間が設けられている。
この時間は、一種の洗脳時間だ。
凛子たちが一番聞かされた話は、営業を行う上で友達や知り合いは大事であるため色んな集まりに参加しようということだった。理由は、自分たちと信頼関係が形成されると生命保険が販売しやすいということだった。
つまり、知り合いは皆、見込み客であるということだ。
凛子は家族や友達、知り合いに営業をするとは全く考えていなかったため衝撃的な事だった。
そして入社前にバイトのパートさんから言われたことがフラッシュバックした。
凛子は同じ悩みを持っている人がいるのではないかと思いSNSで『生命保険の営業』について調べ始めた。
すると、
「友達が会うたびに生命保険の営業をしてきて、うざい」というコメントを見て実際に友達に営業したことで関係が崩壊している人もいるんだなと更に凛子はダメージを受けた。
ここで初めて、一般的に生命保険の営業職員が嫌われる理由が分かった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます