夜空に浮かぶ煙

@Kai_spoon

( ᐛ👐) パァ

冬の夜、残業で照らされる都会の夜景を眺めながら満点の月の空にタバコの煙りを吹かす。「さぁ…行きますか…」そう呟くと彼女は空になった缶コーヒーでタバコを押し消し騒がしい町の中に消えていく、その騒がしい街の中で静寂に包まれた路地を抜けていく、その先にはなんにも無い空き地があった。彼女はそこで立ち止まり、壁を向いたまま話し始めた。「で、今回は?」そう言うと後ろにいる男が喋り始めた。「最近うちのシマを荒らしているカラーギャングを消して欲しい。そいつらのリーダーを消せば勝手に潰し合いして、壊滅するだろう。詳細は置いておくから確認しておいてくれ」そう言うと男は立ち去って言った。彼女は男の立っていただろうと思われる足元にあった紙を拾い目を通すと持っていたZIPPOで紙を燃やした。そして、彼女はそのカラーギャングが居ると言われている港のコンテナに行った。確かに数人のカラーギャング達がいた。カラーギャングの1人がニヤニヤしながら寄ってきた。「お姉さんどうしたの?こんな所一人で来たら襲われちゃうよ?」その一言を無視して話し始める。「この中にリーダーさんいらっしゃいますか?ちょっとお願い事があって〜」

情報通りの男が出てきた。「どうした?俺に惚れて抱かれにでも来たか?」そう言いながらニヤニヤしながら立ち上がった。

「最近困ってることがあって助けて欲しいんですけど…」そう言いながらニコニコ近づいていく。近くまで寄った瞬間。乾いた発砲音がした。近距離で的確に心臓を撃ち抜いていた。「困ってることって…貴方が生きてる事なんだけどね!」そう言うと周りにいたカラーギャングもドンドン撃っていく。カラーギャングが倒れた中終わったと言わんばかりにタバコに火を付けた。フーと満点の月の空に煙を吹かした。死にかけのリーダーを見ながら一言声をかけた。「世の中静かに生きた方がいいぜ、どうせ皆この煙みたいにいつかは消えてくんだからさぁ、早く消える必要なんてないんだよ。ま、死ぬ前に聞いても意味無いけどな。まあ、来世があったら来世で生かしな?じゃあな」そう言うとカラーギャングの1人に銃を握らせ110番に電話をした。通報した後調書を取られ彼女はまた騒がしい夜の中に消えていった。

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