Episode19
翌日、僕達は『ヴィレッジ』に乗って、北にあるダンジョンを目指した。
『マスター、間もなくダンジョンに到着いたします』
「了解。それじゃみんな、ダンジョン探索楽しんでいこう!!」
「「『『『おぉ~。』』』」」
なんて事を言っていた時期もありました……
『マスター、魔物が雑魚過ぎてやる気になりません』
あれ~、おかしいなぁ。僕はAIさんのコピーをしたはずなんだけど、何故に僕のステータスまでコピーされているのかな?
『私がマスターと離れたくないと思ったからだと推測いたします』
そんなことで、僕のステータスまでコピーされたら敵わないんだけど…
『マスター、最下層に反応あり。どうやらダンジョンコアのようです』
ダンジョンコア!?もしかしてそれを使えば、ダンジョンマスターになれる可能性ありってことですか?
『肯定します。マスター、ダンジョンコアの奪取に向かわれますか』
勿論、ダンジョンマスターは夢の一つだったからね。
『
『何を言う、ノワール。露払いは妾がする。汝は下がっておれ。』
『ウヌこそ下がっておれ。』
『
「二人に任せる。喧嘩するなら『ヴィレッジ』で、留守番してもらうよ。」
『『承知した。』』
ブロンシュとノワールで露払いをしてもらったおかげで、あっという間にダンジョンコアのある場所まで来れた。
レイナさんとミラさんの話では、このダンジョンは最近出現したらしく30階層までしかないようで強い魔物はそれほど居ないそうだ。
「…これがダンジョンコア……」
『ようこそ、コアルームへ。私はこのダンジョン『アインス』の管理者です。』
最近出現したはずのダンジョンがドイツ語で『1』を表す『アインス』なんだ…
『この世界に最初のダンジョンが出現したのが、私です。故に『アインス』と名乗っております。そして私は今から1500年前に一度消失しておりました。』
なるほど、ってことはもしかして、このダンジョンを消失させた人物は…
『『エルドラ』と言う名前の人物でした。』
やっぱり。
『それで、貴方方は何を望みますか?
一つ、このダンジョンの存続。
二つ、このダンジョンの消失。
三つ、このダンジョンの運営。
存続は、ダンジョンの成長を止め存在する事。
消失は、ダンジョンの
運営は、ダンジョンマスターとなりダンジョンを運営する事です。』
僕は念話でエレナさんに指示を仰いだ。
『タケル君、ダンジョンの存続は冒険者にとって欠かす事の出来ない存在だ。出来れば、消失以外の選択をしてほしい。』
というわけで、消失の選択肢が消えました。
コアに質問したところ、ダンジョンの
『マスターの中に私以外が存在するのは許容出来ません』
と、まぁ、AIさんが駄々を捏ねたので、ホムンクルスの身体を用意した。
『改めまして、ダンジョンマスターで在られる
ロングスカートのメイド服を着た、推定Hカップ(AIさん談)の美女が綺麗な所作のカーテシーを披露する。
『私と服装が被っています。マスター、服装の改善を要求します』
AIさんは何故かアインスに敵意を持っているみたいだけど、どうしてそこまで敵意を向けるのだろう?
『第一に、私とキャラが被っています。
第二に、私と服装が被っています。
第三に、私と立ち位置が被っています。
以上の理由で、私がこの
『申し訳ありません、
『メイド長…まぁいいでしょう。自らの立場を弁えているようですので、これ以上は追及しません。マスターの為に働きなさい』
AIさん、アインスにメイド長と呼ばれて、何気に嬉しそうだな。
と言うより、いつの間にAIさんはメイドになった?
『マスターの最初の従者を自負しておりますので、メイドの格好をしてみました。因みに、服の下に武装をしておりますので、マスターに危害を加える輩は全て排除いたします』
えっ、いつの間に?
『フィクシア防衛戦の時に、肉体を創造していただいた折りにステータスと一緒に【
マヂかぁ~。僕だけの
『申し訳ありません。マスターをお守りする為に仕方なく』
はぁ~。もうAIさんにお任せします。好きなようにしてください。
『畏まりました』
『ご主人様、ダンジョンの運営についてご説明させていただきますが、よろしいでしょうか?』
「アインス、説明を頼む。」
『承知いたしました。まず、ダンジョンを維持していく上で必要なものが『リソース』です。これは、ダンジョン内に生物が居なければ増加する事はありません。
また、他のダンジョンを吸収する事で大幅に増加する事もあります。
このことから、ダンジョンに生物を呼び込む、またはその他のダンジョンを吸収する事によって『リソース』を増やしていって、ダンジョンを維持していただくことになります。』
「なるほどな。じゃあ、手っ取り早く『リソース』を増やしたければダンジョンを吸収すればいいってことだね。」
『はい。ただ、手当たり次第にダンジョンを吸収していくと、他の冒険者の人達に迷惑をかけますので未発見のダンジョンを吸収する事を推奨いたします。』
「アインス、このダンジョンをフィクシアの近くに持っていく事は出来るか?」
『可能ですご主人様。』
フム、これはいいアイデアが生まれたぞ。これから、未発見のダンジョンを手当たり次第吸収してフィクシアの周りにダンジョンを配置。
そして、色々な素材を出すように設定してやれば、冒険者がこぞってやって来るに違いない。
そうすれば、フィクシアと冒険者、どちらも潤うWin-Winな形になるだろう。
となれば、さっそく動くとしよう。
◇◇◇◇◇◇◇◇
次回は”ネタ切れ”によりまだ仕上がっていない状態ですので、しばらくお待ちいただければと思います。
なるべく早く皆様に読んでいただけるよう精一杯、頑張りますので…アイデアください(^_^;)
因みに、なろうにて『幻魔戦国記』 並びに『逆異世界転生~Sランク冒険者が現代に転生しました~』を執筆しております(こちらもネタ切れのため更新してません)よければご一読ください。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます