Episode20
皆様、ご無沙汰しております。青梅大の脳ミソをフル回転させてようやく書き上げました。
楽しんでいただければ幸いです。
◇◇◇◇◇◇◇◇
僕達はアインスからの情報を頼りに、未発見のダンジョンを次々と吸収していった。結果、僕はアインスを含め12のダンジョンを支配下に置く事となった。
そして、エレナさんの許可をもらいフィクシアの周りにダンジョンを配置した。
時計の文字盤のようにフィクシアの北から
そして、それぞれにホムンクルスの身体を用意し僕の『
ダンジョンを配置してから
新人からベテランの冒険者が集まり、また冒険者をお客とする商店も充実していった。
ダンジョンは、
僕は冒険者ギルドに依頼やパーティー募集の掲示板の他に新たな掲示板を設置。その掲示板にはこんな事が書かれている。
『本日のボーナスダンジョンは【
この掲示板の書き込みのおかげで、冒険者達が楽に稼げるようになりギルドにダンジョン産の素材が沢山持ち込まれるようになった。
新人冒険者の死亡率が下がったのは良いものの、負傷者の数はかなり増えてきた。
「困ったな、冒険者の負傷者の数が増加する一方だ。この都市の治癒術師の数が圧倒的に足りない。」
エレナさんがその言って、不安そうな顔をする。
「エレナさん、僕もお手伝いします。」
「本当か!?それは助かる。タケル君の治癒魔法があれば、負傷者もかなり助ける事が出来るだろう。すまないが協力してもらえないだろうか。」
僕はエレナさんから治療院の場所を聞き、AIさんを伴い移動する。
「失礼します。ギルドマスターのエレナさんから伺いまして、こちらでお手伝いさせていただきます。」
「治癒魔法が使えるなら大助かりだ。さっそくだが治療を頼めるか?」
たぶん、この治療院の院長だろうと思われる白衣を着たおじさんに声をかけられた。
「了解です。では、負傷者を全員一ヵ所に集めてください。まとめて治療します。」
「待て待て待て、まとめて治療するだと!?そんな治癒魔法など聞いたことがないぞ!!」
「そうなんですか?まぁ、僕はそれが出来るので、とりあえずやってみますね。」
僕は【
「オ、オイ、少年!!なんだ、その杖は!?まさかそれは
「おぉ、良くわかりましたね。この杖は
まぁ、僕の場合杖無しでも全員を回復させる事は出来るけど一応、小道具があればみんな納得するだろう。
「それでは、いきます。
両手で杖を持って振り上げ、床に振り下ろす。
カツーンという音とともに治癒の魔力が円形に広がっていく。
その日、僕が放った治癒の魔力は治療院の敷地を越えてフィクシアの都市全体にまで及んだ。
小さい子どものちょっとした怪我からお年寄りの腰痛、不治の病で余命幾何もない病人や先の防衛戦で負傷し部位欠損で除隊するしかなかった衛兵や生きる事を諦めかけた冒険者をも完治させてしまったようだった。
「奇跡だ!!」
「きっと神の使徒様に違いないわ!!」
治療院に居た医師や看護師達が、口々に褒め称える。
少し、やり過ぎた感がなくはないけど、フィクシアに住む人達が治ったならいいんじゃないだろうか。
「誰か、医者を呼んでくれ!同僚が怪我をしたんだ。」
しばらくして診療所に入って来た冒険者の一人が、大きな声で叫ぶ。
あとからやって来た二人の冒険者に肩を借りて引きずられて入って来たのは、バットだった。
「えっ!?バットさん?なんでこんな所にいるンですか?」
「アンタ、バット先輩の知り合いか?」
「頼む!先輩は俺達を庇って怪我をしたんだ!なんとか助けてくれ!!」
OK、わかった、アンタに渡した
「バットさん、
「あっ…」
「AIさん、例のブツを…」
『かしこまりました。』
AIさんは僕に例のブツ…『
「バットさ~ん、確か
「お、おう、そういえばそんな物もあったな…」
「ど~して使わなかったンですか~?」
「い、いや、その、なんと言うか…もらってた事自体忘れてた。」
「先輩が後輩に迷惑かけちゃダメでしょう。」
「面目ない。」
「お二人さ~ん、バットさんをし~っかり捕まえててくださいね~。」
そう言って、『
「なぁ、タケル。俺の推測が正しければ、そのグロテスクなメイスで俺はお前に撲られると思うンだが…」
「おぉ、さすがバットさん。よくご存知で。」
「待て待て待て。それって絶対、呪われた武具だろう!!」
「そんなわけないじゃないですか。これは『
「『永遠の眠り』って不吉な名前じゃねえか!!」
「大丈夫ですよ。これを使えば、棺桶に片足を突っ込んでいてもあと10年は寿命が伸びる程回復しますから、そう簡単には死にませんよ。」
「ぜってーウソだ!!100
「痛みなんて感じませんから、安心してください。」
「痛みを感じる間もなく、眠りにつけるってわけだな?」
『めんどくさくヤツですね。それ以上騒げば、私が貴方を『永遠の眠り』に
「サーセン」m(_ _)m
AIさんの圧力に負けたのか、バットは怯えている。
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