Episode8
やってしまった( ´゚д゚`)アチャー
『格好をつけた夢見るチェリーボーイに有りがちな失敗ですね』
グハッ!!AIさん、僕のハートを抉るような事言わないで欲しいです(ToT)
とはいえ、ギルド会館入口に突っ立っていてもしょうがない。意を決して建物に入ろうと足を踏み出した時、
「あっ、タケルさん薬草採集の報酬、受け取られていませんでしたよね?」
ミリアさ~ん、貴女は僕の女神です(* ´ ▽ ` *)
少しの間ミリアさんと世間話をしていると、数人の冒険者がギルドに向かって来ていた。その中の一人が大声で叫んでくる。
「オイ、誰か治癒術師を呼んでくれ!!仲間がかなりの深手を負ってしまったんだ!!頼む、仲間を助けてくれ!!」
見れば左の脇腹が抉れ、右半身は火傷を負っていた。
『マスター、彼は助かりません。どういたしますか?』
どうするって言われてもポーションもないし、治癒魔法だって使えないのにどうやって助ければいいっていうんだよ。
『マスター、あなたが持っている最強のスキルはなんですか?』
僕の持つ最強のスキル……あっ!!
「スキル『
◇◇◇◇◇◇◇◇
タケル 16歳
Lv1
HP 消費することはないでしょう
MP 無尽蔵
Atk 本気を出せば素手で惑星を粉砕できます
Def 本気を出せば核攻撃すら耐えられます
Agi 本気を出せば光の速さで移動できます
Luck 本気を出さなくても不運が裸足で逃げ出します
〈スキル〉
言語理解
錬金術
鑑定
武術の極み
魔導の極み
飛翔
治癒魔法 New
◇◇◇◇◇◇◇◇
【治癒魔法】 あらゆるケガ・状態異常を回復させる魔法
さて、それじゃ助けるとしましょうかね。
「すみません、僕は治癒魔法が使えます。これからあなたに治癒魔法をかけさせていただきます。」
「あ、あぁ、助かる。お、お前のランクは?」
「えっと僕は今日冒険者になりました。」
「えっ!?じゃあ君はFランクって事?」
「はい、そうです。」
「ちょ、ちょっと冗談じゃないわ。駆け出しの冒険者の治癒魔法なんてロクなもんじゃないわよ!!」
僕は傷ついた男性に治癒魔法を使う事を話せば、男性は僕のランクを聞いてくる。正直に答えたところ、男性に付き添うようにしていた女性二人が口々に話しかけてきた。魔法使いのような格好をした女性には、辛辣な言葉をかけられたけどね( >Д<;)
このまま放置していても、男性が助かる見込みは皆無なのでさっさと処置してしまおうか。
男性のもとに駆け寄ると、魔法使いふうの女性の胸元に頭を載せ軽装の女性(たぶん
リア充、爆ぜろ(>д<*)
なんだか、無性に腹が立ったので一言断りをして治癒魔法をかける。
「では、これから治癒魔法をかけさせていただきます。が、僕の場合特殊な方法になりますので、驚かないようにお願いします。とりあえず、怪我人は床に寝かせてください。」
みんな不思議そうな顔で僕を見て、言われた通り男性を床に寝かせる。
僕は男性に跨がり、右拳に治癒の魔力を集める。右拳が薄緑色に輝きだしたところで大きく振りかぶる。
「歯ァくいしばれ~!!
男性の右頬を思い切りぶん殴った。
「あべし!」
どこかの世紀末でヒャッハーな人が言っていた断末魔が聞こえてきたが、気のせいだろう。
「ちょっとアンタ!!怪我人になんてことするの!!彼が死んだらどうしてくれるのよ!!」
魔法使いふうの女性が、すごい剣幕で僕に抗議してくる。
「えっ!?僕、さっき言いましたよね?『特殊な方法になりますので、驚かないようにお願いします。』って。」
「それは確かに聞いたけど、まさか彼を殴るとは思わないじゃない。」
フム、そう言うものか?
『マスター、治癒魔法をかける場合手をかざして魔力を流すのが一般的です。確かにマスターのやり方は特殊と言っていいでしょうね(笑)』
(笑)ってなんだよ(笑)って。
『これで彼が死んだら、マスターがとどめをさしたことになりますね♪』
AIさん、何かやたらと嬉しそうに言いますね?だってしょうがないじゃないですか、魔法使い(たぶん)の美女の胸元に頭を載せて、斥候(たぶん)の美女と恋人繋ぎまでしているんですよ!?僕なんて妄想の中でしかエレナさんやミリアさんとイチャイチャ出来ないってのに( `Д´)/
そう、これは非モテによる『天誅』である!!
『ようはマスターの
そうですよ(>д<*)悪いですか(#`皿´)
とはいえ、殴った男性の脇腹は映像が巻き戻るように塞がっていき、右半身の火傷は
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