第2話

 私は、通りに出てみた。


 大通りには誰もいなかった。


 車やバイクが通る様子もない。


「…この通り、見覚えがある…」


 確か…そうだ、私の家の近くにあった通りだ。


 小さい頃、よく両親とこの通りを散歩した。


 …手を繋いで、保育園で教わった歌を歌いながら歩いた。


 …懐かしいなぁ。


 でも…何故、この世界にあの通りがあるの?


 もしかして、よく似ているだけとか?


 何も分からない。


 …確かめてみよう。


 ここがもしあの通りなら、近くに私の家があるはずだ。


 探してみよう。

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