第44話 4月1日 入学式
時間は一カ月半ほど遡り、4月1日の入学式当日。
私は、一橋達也に告白した。
「達也君。一目ぼれです。付き合ってください」
先に付き合っておけば、優太君へのダメージは最小限。
優太君と付き合ってもいないから、動画を送り付けるなんて狂った事はしないはずだ。
「いや、無理」
「え……」
予想外の答えに驚く。
悪魔らしくない、爽やかな笑みを浮かべ、一橋達也は言った。
「なんだよ。告って失敗した事なかったのか? 残念だったな」
「いや、でも、そんなはず……」
私の事、最高の体とか言ってたはず。
「まあ、どうしてもって言うなら、使われてない野球部の部室あるだろ? 週明けの月曜日。あそこに来いよ。じっくり話そうぜ」
……やっぱりそういう事になるのか。
仕方ないか。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます