朝ごはんに味噌汁は最高だ

 生姜焼きを食べて満腹になり、血糖値が上がった為眠くなった僕は寝室に戻った。


 「あっ、リンさん」


 悪夢から目覚め飛び起きた時、体の上から転がりベットから落ちたリンは、無の勇者といてそこそこ時間があったのにもかかわらず、未だにフローリングで幸せそうに眠っていた。


 「ごめんよ。一緒に寝ようか」


 そっと持ち上げて二人でベットに入り抱きしめ二度寝を始める。リン暖かく湯たんぽ替わりになり、夢を見るかもと思うと少し怖かったがぐっすり眠る事が出来た。

 

 「ちゃんと寝れてよかったね。可哀想だとは思うけど、あれはハルトの未来だから見てといてほしかったんだ。いつか絶対説明するから」

 

 白のロングコートを着た男の子は、夜を駆け てポーションを飲みながらいくつもの魔法を放ち、剣を振り野生のモンスターを狩り尽くしていた。


 「むにゃむにゃ。もう食べられないよー。・・・本当に食べられないんです。え、あと二倍食べないとダメなんですか?」


 その頃ハルトは、目覚めて恥ずかしそうにしている、人の姿をしたリンを抱きしめ夢を見ていた。


 夜が終わり日が登り始めて朝を迎え、懐かしさすら覚える味噌の香りで目が覚めた。


 「おはようー」

 「おはよう。その寝ぼけた顔久しぶりね」

 

 ダイニングに行くと机の上には焼き鮭に卵焼きと味噌汁、そしてサラダに納豆の安定朝メニューが並べられていた。


 「今日の朝ごはん頑張ったね」

 「そりゃ久しぶりにハルトとの朝ごはんだもの。それに昨日はウニしゃぶ食べすぎて、早く寝ちゃったから目が覚めてね」

 「へー。なるほどね」


 確かに昨日の夜ご飯のウニしゃぶは、お母さんが半分近く食べていた気がする。好物がウニや海鮮だから仕方ない所もあるが食べすぎだ。

 だからといって朝から真面目にご飯を作るとは思えず、何かありそうだなと目を至る所に向け、キッチンを探すとあるはずの物が無かった。


 昨日の雑炊用で残した出汁が入っているはずの鍋を見ると綺麗に洗われており、冷蔵庫には木箱に半分入ったウニや具材達が消失していたのだ。

 お母さんと強めに呼び、顔を合わせるが目が動揺して泳いでいる。


 「昨日の残った出汁と具材は?」


 僕の質問に対してバレバレの犯人は白を切る。


 「えっ?お母さん分かんない?・・・はい。お父さんが出社した後こっそり食べました」

 

 結局我慢出来なくなりお母さんは自白する。

 雑炊で少し食べたかったのはあるが、怒っている訳じゃないので体の心配をしておく。

 怒ってないよ。食べたかったけどね。


 「別に良いんだけど痛風なるよ。最近は若い女性もなるとか聞くから気を付けて」

 「はーい!」


 あまり反省してなそうなお母さんは、元気に手を挙げていた。まぁ痛風なっても治すけどね。


 「ハルト朝ごはんにするから、お兄ちゃん起こしてきて」

 「はーい!」


 人間の体とは不思議なもので、深夜に生姜焼きを食べたはずなのにもうお腹が減っている。早く食べたいのでお兄ちゃんの部屋へ走り、ドアを開けると目にクマが出来たボサボサのおじさんが居た。


 「お兄ちゃん!朝ご、はんだ、よ?」

 「もう朝か。ほんの少しだけ待ってくれ。あと少し、だか、ら!良し終わった!メシだメシ!」

 

 最後にEnterを勢い良く鳴らし、腰を伸ばしたお兄ちゃんはスキップでダイニングに行った。

 机の上には数本の潰されたエナジードリンクが転がっている。

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 ハルトとお母さんのはーい!はハルトが真似してる感じだと思ってください。

 寝言どこかで聞いた事あった人教えてください


 朝からしっかりと作る家庭ってどのくらいあるんですかね?

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