キュン死製造機
小さくて可愛い姿のリンを二人でベタつきながら見たお母さんは、いつも笑って細くなっている目が少しだけ大きくなる。開かれた目はまるで光ったと勘違いしそうになる程に眼力が強くなった。
「やっぱり可愛いわね。ちゃんとドラゴンさんって分かったんだし良いんじゃない?」
お母さんは子ドラゴンの姿のリンを気に入ったのか、イチャイチャタイムで多々発する甘えた声でお父さんへの説得を手伝ってくれた。
お父さんもお母さんの声に合わせてイチャイチャタイムに入り、数十秒前の発言を撤回していた。
「そうだな。お母さんがそう言うなら良いか。本人も頭を下げてるようだし許可出しちゃう」
即刻許可を貰えたのだが僕は恐怖を覚えた。
それはお父さんがまるで洗脳されて好きなように扱われる操り人形だっからだ。
僕はその姿を見てこの家で一番偉いのはお母さんだと知り、逆らうのは一切辞めようと決めた。
「良かったねリン。これで一緒に暮らせそうだ」
「うん。ありがとうハルト」
ほっとしたリンは大きく息を吐き、僕の腕には少し重たくなる感覚があった。
リンは疲れが出てふらっとよれつく様子を見せながら、ゆっくりと所定の位置の頭の上に乗り丸まって尻尾を枕に使い眠る。
数日前から両親に挨拶をする日が近付くにつれて、リンは緊張しお腹を痛めて人型で僕に抱き着いて甘えるようになっていた。二日前には鼓動がハイスピードになり甘える回数が増えて、昨日に関しては一日中抱き着くか子ドラゴンの姿で抱きしめらずっと触れ続けていた。
かなり心配はしていたのだが、本番では上手に話し緊張していた様子は見て取れず、まさか人間嫌いのリンが頭を下げるとは思って無かったが、お母さんの後押しのおかげで無事大成功だった。
その代わりに数日分の疲れが今一気に出て眠ってしまったが、お疲れ様を込めてゆっくり寝かしてあげよう。
「お疲れ様。頑張ったね」
僕は頭からリンを下ろし、ベットで毛布をかけぽんぽんと軽く撫でて労わった。頭に触れると眠りながらぐっと体を伸ばし、柔らかいお腹を広げて撫でろと言わんばかりの体制になる。仕方なく追加でお腹を撫でてやると、今度は僕の手をぎゅっと全身で包み込まれた。
その可愛いすぎる仕草に魂が抜け落ち天に召されるかと思った。
自分との
「すまんすまん、リンの寝姿が可愛くてな」
リンの可愛さを体験していないリアムへ、軽く哀れみを含め自慢してやると、冗談で機嫌が悪くぶっきらぼうになった。
「寝姿自慢で話は終わりか?」
「なわけないだろ」
僕は今から二週間の間、何をしていたのかについてとそこで知り合ったもう一人の仲間について、話すつもりだから辞めるはずがない。
イチャイチャする両親を再度遮り、居なかった間の事を話そうとすると、二人はしっかりとした親の表情に戻り甘えるのを辞めてくれた。
笑顔無くなったお父さんに圧を感じるが臆する事なく、無の勇者についてとモンスターパレードについては除き、全国のダンジョン攻略だけ説明する。
「僕が突然姿を消した二週間。その間は僕は冒険者達が安全に戦えるように、全国のダンジョンを攻略して回ってたんだ。そして攻略中の動画を編集して投稿しようと考えてる」
急に全国のダンジョンと、規模の大きい話をした為にお母さんは着いてきていなかった。
元々お母さんはダンジョン反対派だ。
一般的に命の安全がないダンジョンへ、子供達を喜んで送り出す親なんて居ない。
今までのダンジョンへの潜入も、お兄ちゃんがしっかりと面倒を見るとの約束込で許可を出されていた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
リンさん可愛いですね。
寝てる時の仕草は家の猫ちゃんそのままです。
コロ助での休載の為にしばらく注目作品にも乗らない状況です。
もしよろしければフォローや☆にレビューと応援して頂けると嬉しいです。
よろしくお願いします。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます