女の子は強い
少し冗談を言うと、背後から殺気が飛んでおりまた殴られないよう口を閉じ、顔に当たる丸くて二つの柔らかい物体を存分に楽しんだ後惜しみながら離された。
あー僕のお山さんがー。
ちなみに前世の僕は魔法使いのままで一度も致した事がない。
ずっと一人で生き続け、人と関わるようになったのも弟子を拾って時間が経ってからだった。
拾った頃の弟子は小さくてずっと目が離せず、大きく成長するとそれはそれで僕が女性と話す所を目撃すると不機嫌になってしまうのだ。
お陰で当たり前のように魔法使いになりましたはい。
なんで致す前に子供育ててるんだよ!
まああの子のお陰で成長出来たから良いけどね。
そんなピュア精神おっさんには美雪先生の二つの山々は刺激が強すぎる。
まだ五歳のなので反応はしないが、もう少し成長したら
美雪先生にハルト君のハルト君がなんて言われたら絶対に立ち直れない。
将来の事を考えつつ、柔らかな余韻に浸っているとまた背後からゴブリンロード並みの衝撃が頭に撃ち込まれた。
「イッッッッッッタァァァァ!」
「だらしない顔してんじゃない!」
今度の背後には魔力を拳に集めて強化し、
「夏希お前魔力使ったろ!」
「ん?反抗する気?もう一発、いる?」
「ごめんなさい」
夏希は拳に集めた魔力を霧散させず、僕に向かってスタスタと歩いてくる。
その様子は弱い人間を追い詰める巨人のようで、一歩下がっても二歩三歩と詰めてきて僕との距離が近付いてくる。
「ごめんなさい!殴らな、いで?」
殴られれると思った僕は、覚悟して目を瞑ったのだが頭に衝撃がくる事なく、胸へコツンと音がし夏希が
小さい夏希にまで抱きしめられてしまい、今回の件で強い罪悪感を覚え、これからは考えて行動しようと決めた。
「勝手に居なくならないで。怖かったんだから」
「・・・ごめんね」
夏希は誰にも聞こえない程度の小さく震えた声で呟き、
すると儚く見えた姿はいつの間にか変貌し、強い念が籠った幽霊と同じ雰囲気を出し呪いそうな声で脅してくる。
「次あんな顔したら許さないからね」
「はっ、ハイ!」
夏希は返事を聞くと僕の胸へ口を寄せそこそこの強さで噛みついた。誰にも見えない角度なので止めが入らずしばらく噛み続けられる。
やっと満足したのか離してもらうと、噛んでいた部分と夏希の口の間に透明の糸が引いており、体の奥がゾワッとした。
そして口周りの唾液を拭う姿に大人っぽい色気を感じてしまった。
僕はロリコンになったのだろうか?
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