ざまぁ2 ハルトワンパンかます
「大丈夫か?全部燃えてるじゃないか!可哀想に」
タバコの全焼はやりすぎだが、正直自業自得なクソ金髪を絶対に無いと思っていた心配する声が聞こえる。
こんな奴を心配する人がいるのだと驚いたが、似たような仲間が居るのだろうと周りを見渡すとその人物は想定外すぎる人だった。
「オセロさん!?」
まさかの心配した人物はオセロさんだった。
オセロさんは煙を浴び、被害者側だがマナーのなってない人を肯定するような人ではないので、僕のイタズラのやりすぎで心配したのだろうと解釈した。
流石に怒られるのかなと思い小さくなって待っていると、なぜが二人は意気投合し楽しそうに談笑をしていた。
「君も残念だったね。タバコが全焼する所なんて久しぶりに見たよ。私もね同じ物を吸ってるんだけど一本吸うか?」
絶対にタバコが全焼する所なんて見た事ないだろと、ツッコミたくなったが我慢しているとオセロさんの更なる新事実が発覚していた。
まさかまさかのオセロさんも喫煙者だったのだ。
確かに仕事が出来、良い男で吸っている所が想像つくのだが、今までの様子を見てると意外だった。
ほぼ一日と長い時間一緒に居るが、一度も吸っている所を見た事無いからだ。
前世でもタバコに似た物を吸う習慣自体はあった。
僕は吸った事無いが、喫煙者は長時間吸っていないとヤニ切れしてイラつくのがお決まりのイメージがある。
それなのにオセロさんにイラついた様子は無く、吸ってる所も息や服からは匂いを感じた事も無い。
その為嘘だろうと思っていたのだが、ポケットからはクソ金髪と全く同じ銘柄のタバコが出てきてしまった。
「おー!おっさん分かってんじゃん!やっぱこれだよな。一本くれよ」
「いいぞ。一本で良いのか?」
快くタバコを渡す姿を見せるオセロさんは、タバコ仲間を見つけて喜んでいるようにしか見えなかった。
絶対に怒られるの確定しました。
でも煙をかけてきたのクソ金髪だし僕悪くないよね?
「君とは仲良くなれそうだよ。なんて名前なんだい?」
「おっさん良い奴だから舎弟にしてやるよ。俺の名前は
「ほう。苦楚屋と言うのか」
オセロさんは名前を聞くと、良い笑顔だったのだが急に真顔へと変わりスマホにメモ機能に名前を書きこんだ。
その時の表情の変わるスピードは、中国のお面を素早く変える変面のようだった。
「苦楚屋さんだろうが。舎弟ならさんをつけろおっさん」
「お前みたいなガキの舎弟になるわけないだろうが。名前はメモしたからダンジョン協会に報告させてもらうからな」
顔に何も表情が浮かばなく、人間味の無いオセロさんの一言を聞くとクソ金髪は目の色が変わった。
「そんな事やるんだ。俺これでもダンジョン攻略者として有名なんだよな。それなのにチクられると困っちまう。だから忘れるまでボコボコにしてやる。どれだけ耐えられるか見ものだな。まぁ俺に殴って貰えるなんてご褒美みたいなもんだから喜べ」
クソ金髪は実力行使でいくようで、両手と首の関節を鳴らし長々と話し終えるとゆっくりとオセロさんに向かって歩き拳を振り下ろしてくる。
「ハルト頼んだ」
「僕なの!?」
顔面スレスレまで拳が振るわれたタイミングでオセロさんからのスルーパスが渡された。
僕はギリギリに言われ驚きとストレスが合わさり力加減を間違って腹を殴ってしまい、あばら骨粉砕骨折に口から吐血までさせてしまった。
「やっべ。やらかした」
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