会議室には僕専用のお布団がある
結局この日は一日何も無く、お菓子食べる以外ではちょこちょこお手伝いしたり、僕専用のお昼寝スペースのお布団まである会議室を使って熟睡したりと、自由を謳歌していた。
本当はダンジョンに潜って戦闘訓練したり、フェストと
自分のコピーを置いて脱走しても良いのだが、ダンジョンに潜ると中層の初めから探索することになり、幼稚園が一人で潜っている所を誰かに見られてしまう可能性がある。
またフェストと戯れるには、家に帰らないといけないので家族に見つかってしまう。
詰み状態なのだ。
その為大人しく静かに幼稚園で生活をしている。
まぁ好きなタイミングでおやつを食べれて、美雪先生やリアムと話したりと何だかんだ楽しくやっている。
それにこれからは夏希ちゃんも居るので何とか暇を潰せるだろう。
「美雪先生。明日幼稚園休むからダンジョン探索の説明聞かせて」
美雪先生は昨日も休んだのに明日も休みとの事で不思議そうな顔で質問してきた。
「明日もお休み?」
「そうそう。明日も昨日の知り合いが家に来るから休む」
「そうなんだ」
明日は、社長が僕とお兄ちゃんに作った武器をお昼に届けてくれる予定なので、そのまま武器の試運転をしようと考えているのだ。
「明日の説明と言っても特に必要な物とかは無いよ。まず動きやすい服装で来るのとタオルや水筒を持ってくる。事前にステータスカードを使えるようにしておく。他は当日に注意喚起。くらいかな?あと現地集合か幼稚園のバスで行くのか。一応これで終わりだね」
だいたい想像通りで特に準備が必要なものは無いので大丈夫そうだ。
集合場所はカメラ係のお兄ちゃんが居るので現地集合にした。
「ステータスカードは月曜日に作ったから大丈夫。集合は現地でお願い」
「オッケー」
美雪先生はメモ用紙を取り出して、僕の名前と現地集合と書き込んで収納した。
「一応言い忘れがあったり変更点があったら連絡するから、メッセージ送るからアイディー教えて」
僕は言われた通り、タブレットを開いてメッセージアプリのアイディーを教え、友達追加の申請許可を押した。
するとタオルや水筒、動きやすい服とダンジョン遠足で必要な物が箇条書きで送信されてきた。
「一応送っといたからね。これから休む時は電話じゃなくてもこっちで良いから」
「分かった」
メッセージとはなんと便利なんでしょう。
いつも欠席連絡の電話ってめんどくさいしね。それに美雪先生に分からない事があったら直ぐに聞けるようになったよ。
メッセージって素晴らしい。
これで友達リストに社長と家族以外の名前が増えた。これは嬉しすぎる。
「ハルト君お母さん来たわよ!」
メッセージの友達追加が終わって想像通りのタイミングで僕のお迎えが来た。
心の中で、もう少し後に来てくれればイチャイチャできたとにと思ったが仕方ない。
そろそろ来るタイミングだろうと、先に準備して置いたバックやタブレットを入れ、悲しみながら美雪先生にお別れをした。
「美雪先生さようなら。金曜日楽しみにしてるね!」
職員室を出る前に先生達全体にも挨拶をしておき、手を振って扉を閉め帰宅した。
帰宅途中お母さんに、スーパーでお気に入りのオーブンで温めたら美味しいカスタードケーキのおやつを買ってもらい、ルンルンで家に到着しタブレットを見ると、三件のメッセージが届いていた。
「これからよろしくね!」
可愛いハートのスタンプが着いた美雪先生からのメッセージだった。
タブレット持ってて良かったとこれ以上に思った事は無い。
タブレットとメッセージに感謝。
そしてもう一つのメッセージは社長からだった。
「バックを持って来た」
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