第42話 答えは決まったと思っていた5
こんな短い時間じゃ蛍ちゃんにとっての家族にも何にもなれないことは分かっているけれど私は嬉しかった。
別に蛍ちゃんのためとかじゃなくて、私が家に居たかった。
「じゃあ今日は私がご飯用意するから部屋で待っててね」
「……私も行く」
そう言って蛍ちゃんは私と一緒に一階に降りてくると
ダイニングのテーブルで何をするわけでもなくじっと座っている。
「退屈じゃない?ご飯できたら呼ぶからテレビでも見てたら?」
私はキッチンから声をかけた。
「……ううん。別にいい」
「そう?」
「やっぱり私もなんか手伝う」
「いやいや、蛍ちゃんは座っててよ?病人は安静にしてないとだめだからね」
「ちょっとくらい平気」
「えー」
──これからも良い関係を築けたらいいなって思う。
こんな感じの仲の良い姉妹になれたらなって。
あれ?姉妹としての好きって意味だよね?って
たまにドキッとすることもあるけど……。
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