7-②
タイミングを伺う私の前で、警察との会話を終え、受話器を置いたクロネコさんが、こちらを振り向き勝ち誇ったように告げる。
「残念ながらゲームオーバーだ。あと30分で逃走の準備が整う。オレたちまでたどり着いたことは見事だったが、お前はここでオレたちが逃げていくのを 指を咥えて見つめることしか出来ない!」
ここだ!クロネコさんが油断している今しか、彼を捕まえるチャンスはない!
私は自分自身の動揺を必死に押し隠し、精一杯の余裕の笑みを浮かべて、はっきりと告げた。
「残念ながらゲームオーバーなのは君の方だよ。これで私は確信した!30分待たずとも、今すぐにでも君のハートを撃ち抜いて見せよう!」
さあ!どうだ?
クロネコさんの足元で横たわる依頼人の彼の時計頼みの作戦だが…私に今できる最善の策だ!
………
すると…
『海賊男爵』が『セーラーハート』を見つけた時の、「これで私は確信した!」という言葉に反応して、依頼人の左手からまばゆい光が溢れ出し、そして『セーラーハート』の名言が再生される!
「あなたのハートを撃ち抜くぞ!」
いまだ!いましかない!私はクロネコさんにむかって駆け出すと、全力のタックルを彼のハートめがけてぶちかました!
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