第47話 計画
「ーー誰だか分かったか?」
橋爪さんが聞く。
「あぁ、ニュースでは高橋達也、って言ってましたよ?」
「ーーそうか」
「後は打ち合わせ通り、あれもしてくれたか?」
「抜け目なくーー」
今のところ打ち合わせ通りだ。
「ーーあれ、持ってきてくれたか?」
「あぁ、これですね!ーー今渡しますか?」
「いや、後で彼に渡しておいてくれればいい。少し、足しといてくれ!」
「了解!」
俺は橋爪さんに言った。
「ーーじゃ、俺、そろそろ帰りますね」
「あぁ、またな」
橋爪が笑う。そして俺も笑った。
計画通り、このまま上手く行くだろうか?
※
面会室に、俺が持っていった袋の中には、何の害もない煙玉。
そして少しのドライアイスーー。
その上には着替えなどを入れてあるから、大丈夫だろう。
橋爪さんに頼まれたものだ。
「着替えなんですが持ってきたんで、渡してください」
警察の人に手渡す。
すぐに警察官は橋爪さんに渡した。
「橋爪、着替えだ」
少し偉そうな口振りで。
不服そうな顔で、橋爪直人がそれを受け取った。
着実に、、「計画」は進んでいる。
ーーしかし、彼はこれから何をしようとしているのだろうか?
いつ計画は実行されるのだろうか?
俺はその計画を知らされてはいない。が、出来る事は協力をする事にしている。
ーーそれにしても、あの警官、受け取りはしたが、普通なら中身くらい確認するんじゃないのか?
大丈夫だろうか?
煙玉など、見られていないだろうか?
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