第31話 俺という人格を求めて

「俺」ーー1言でそう言うが、その俺がわからなくなってくる。


ーー俺らしく生きろ!


その言葉の意味を探してみようと思った。俺らしく生きる為にーー。

まずは今、橋爪さんが俺の罪を被って捕まっているのを、辞めさせないといけないと言う事はわかっている。


俺らしい答えはーー?

橋爪さんの告白した「罪」は、俺の「罪」なんだ。

やはり、俺らしく生きる為に、俺は自首をするべきなんじゃないだろうか?

そして橋爪さんを自由の身にーー。

元々、彼は何もしていないのだから。


そう。

俺が、、俺が悪いんだーー。

ついカッとなって、あんな事をしちゃったから。鈴原カイトーー彼をこの手で。


ーーそうだ。

ーー俺も自首しよう。

ーーそれからの事は、そこで考えればいい。

時間はまだまだ、たっぷりとあるんだ。


俺は再度、面会に行く事にした。

橋爪さんに伝えるためにーー。


面会室。

ここに来るのは、3日ぶりだ。


ーー今日は会ってくれるだろうか?


前回の様に面会する相手の名前と、日時を記入して、俺は看守さんにそれを渡した。


「ーーこちらで、、もう、わかってますよね?」


看守さんが微笑んで、その場を立ち去る。

そして、数分後ーー笑いながら戻ってきた。


「面会室にご案内します!」

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