第5話 逮捕希望

ーー刑事さん、、俺を逮捕してください。


ホームレスの橋爪直人はしづめなおとが言った。


「なぜ?」


振り向き様に刑事は聞いた。


「だって俺、、人の土地に入っちゃったし、

、これ、誰かの持ち物でしょ?」


「今そんな事、どーでもいーよ」


警察官にあるまじき言動だった。順序的には殺人事件の方が先だと言う事なのだろう。


「刑事さん、それでいーんですか?」


第一発見者のホームレスの橋爪直人はしづめなおとが、なかなか離れない。


「おい!連れてけ」

刑事がそう言うと、警備員のような男がきた。

彼らに連れ出されていく。


「ーー刑事さん、俺を逮捕してくれー!」


ホームレスの橋爪直人はしづめなおとが犬の遠吠えのような声で叫んだ。

彼はどーしても逮捕してほしいらしい。だが、彼に罪はない。

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