第3話

「ところでゴラム?俺の事なんで知ってんの?」

「え・・え?そんな事ないのだ〜ヒューぷヒューぷヒュ〜」

そんな誤魔化し方があるか!!と薄桃色のゴラムをにらむ

「そんな事言われても  そ・・そうなのだ!!あのゴブリンに言っていたのだ自分の名前がヨウと」

なのだなのだそーなのだ!!と満足げに短い腕を組みながら行ってくる

絶対嘘だ、まーおいおい問い詰めようかな

「それはわかったよ、それで?あの話していた奴らは?」

「あれはこの森で結構強い魔物なのだ・・確か・・魔獣 五匹のえーっと?マいいのだ!ヨウの強い魔力の残り香をたどってきたと思うのだ・・多分」

「残り香?って言うか俺に魔力あるの」

「もちろんなーのだ」

腕を組みドヤ顔でゴラムが言う

「この世界にいる物全てに魔力は備わっているのだ、まーヨウは無駄に魔力を消費しているのだ お尻からぷっぷっぷーって・・・なのなの・・なの・ギャハハハハなのだ〜ー」

このドラゴン・・ゴス

「確かにこの世界来て屁がいっぱい出たな、あれは魔力が出てたのか」

確かにブブにバレないように何回も屁をこいたがあれのせいか

グキューーゥ ゴラムが涙目で何かを訴えてくるが無視しておく

って事は力を入れて我慢してみようかな

「それでゴラムは何しに俺のところに来たんだ?」

すると待ってましたと言わんばかりに目を見開いて、

「ヨウ!この世界の救世主 全ての魔の王 すなわち『魔王』になるのだ!!」

「は?え、ちょま、ちょっとちょっと、え、は?はああぁぁ?」

「なのだなーのだ♪」上機嫌のゴラムの横で頭を抱える

「魔王ってあの・・だよな?」「なのだ♪」 「なんで俺?」

「ヨウしかいないのだ〜」・・・はああぁぁ

すっかり暗くなった周辺に気持ちまで暗くなっていく

世界樹の苗木が唯一の灯りとなって辺りを照らす

静寂が寂しさを呼ぶ

すると目の前の世界樹の苗木が白色の光が集まり出す

「ちなみにヨウこの話はゴブリンには秘密なのだお願いなのだ」

「くそ、俺だって頭の中ごちゃごちゃしてるのに」

光が1つの光になって形を成していく、そして

「ヨウお待たせダス〜」ゴブリンに不釣り合いな綺麗な服を着たゴブリン ブブが戻ってきたようだ

「お・おかえり、どうだった?」

「ギャギャは仲間が応援に言ってくれたダス  ところでその横にいるのはモモもっもしかしてドラゴンダス!?」

ブブが興奮して聞いてくるっ近い

「我は八岐大蛇のドラゴニック・「ゴラムって呼んでる」っあーなのだ!!」

「すす・すげーーダス!!ドラゴンダスドラゴン!ヨウはドラゴン使いだすね」

「ま・・まーそうなるけどまず落ち着いてジジはなんて言ってた?」

「あ、ああ、そうだったダス まずこの世の物は魔力を絶対持ってるだす

ジジ殿も実際見てないから鑑定できないから集落に来て欲しい会いたいって言ってただす」

「会いにいこうにも・・・そういや屁が魔力?」

我慢していた屁を出そうとした時、

ガサガサ

いたぞ魔力だ

やった!!これで私たちも

「やっぱ来たのだ」

ギャギャが足止めしていたはずの冒険者だ

「な・なんでここが?いやギャギャが足止めを・・応援が入ったはずだす」

ブブが涙目でなんとか声を出す

「おいおい俺らがただのゴブリン如きにやられるって?まーたしかに強かったけど」すると錆びきった斧を騎士が放り投げる

あの斧確かギャギャが持っていたような

「火球」

後ろから、可愛い声が聞こえる

振り向くと目の前に火球が飛んできていた

「あ、っ死「うまそうなのだ」ガブ!

目の前のゴラムが火球を喰らう

「あ、ありがと」震える足を抑えながら礼を言う

「ヨウビビっていないで我と戦うのだ」

「私の火球が!?」

黒のドレスを着たババアがこちらに杖を向けていた

「なにやってんだよー支払い減らすぞー」

と騎士の格好した青髪の青年が文句を言っている

「なによ!ドラゴンがいるって聞いてないわ」

「まあまあクレアさん、落ち着きなさい 神が奴らを始末しなさいと言っているのです、、そう!!!神に代わり断罪します ああ神よ魔が悪が断罪断罪だ・ん・ザ・イイイイイ」

「ロムさん今日もキマってんねこっちは準備オッケーだクレアの婆さん俺とロムに合わせろ」

『剣技 赤狩り』

腰の剣に手を回しアレンと呼ばれる青髪が一刀

「ダンザザザザイイイ『グゥ゛ビィ゛ギィ゛リイ゛イィぃ』してください。」

「誰がババアだ、全く近頃の若いもんは『エンチャント:オールアップ』」

ズガガガガガ

周りの木や全てを切りながら一太刀が飛んでくる

ゴオオぉォォォ

空からもでかい刃物のようなものが落ちてくる

いや強過ぎだろ・・・絶望が迫ってくる

「ヨウ我に手をかざしてイメージ、、想像するのだ魔力を魔法を」

ゴラムが叫ぶ

「あ・・ああ・・ギャギャがあああーーーーん」

ブブは泣いてなにもできないし

「あああっクソ想像すればいいんだなやってやるよ、どうにでもなれ!!!」

「『あいつら吹き飛べ』」

手から何かが出ていくのを感じゴラムの背中に何かがいく

「きたのだ!でかいの一発!!『完全緑魔法(フルグリーンマジック) フーガ』

足元に大きな魔法陣が出てきて緑の光が集まり4つの竜巻となり暴れ狂う

「「「「な・・なんなんだ!!」」」」

四人の声が微かに聞こえ4つの竜巻は迫り来る全ての魔法を取り込み一本の巨大な台風となり消えていく

後にはドヤ顔のゴラムと大口をあけたヨウとブブ

そして荒れ果てた周囲の光景だけが残ったのだった。

後の世界で毎年4カ所同時に台風が現れるのはこの時のものだとか。

それはまた後日の話

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