第2話

「後は任せろギャ」ガガの死亡フラグガンギマリの台詞を最後に遠くに逃げていく。

やはりイケメンは言うことが違うな。

一匹と一人が逃げたぞ

段々と離れていく金属の衝突音、爆音と共に異世界に来たんだと実感する

自分は少しハズレの世界だなと思いつつ


もう何分歩いてどこに向かっているんだろうブブは泣いてそれどころではないし

黙って歩いていると森の中に入っていく

木々の隙間に陽の光が入ってこない樹海

段々と暗くなる辺りに身震いしながら

「あの〜ブブさん・・どこに向かってるんでしょうカ?」

「あっすいません 今は僕たちみたいな人族に狙われやすい人たちが集合する街に向かっているダス もう少しで結界を抜けるダス」

「人族に?俺も言っていいのかな?」苦笑いしながら聞く

「あーまさかゴブ見知りダスカー?大丈夫ダス!みんな見た目は個性があるだすけど皆心優しいダス」

そう言うことではないんだけどなーと思いつつ頷き

「ここダスこの苗木に魔力を込めるダス」

少し開けた場所に出て夕暮れの日差しと川、苔、岩めちゃめちゃあのアニメ映画

ズベリのワンシーン出てくる感じ伝わる?

その中央に苗木にしては大きい木が生えている。


「あの木に魔力を?って言うか俺にも魔力が?」

ブブは俺の言葉を聞き一瞬驚きつつ

「よっぽど田舎からきたダスなー?」ふふっとブブがニヤニヤして肘でこづいてくる

なんだこいつ田舎者はお前だろと思いつつ頷くと

「あれは世界樹の苗木ダス!まーあれでも他の世界樹と比べたら小さいらしいダスけど・・魔力と言うのは・・・・ええと・その・・改めて言うと分かんないだすね・・ハハハッ」このゴブリンポンコツだな、笑うと可愛いな

「ええと・・体の中でぐるぐる回っている物が魔力なんだけど分かる?

そんでその魔力を・・掌を苗木にかざして放出 まー魔力が弱い人はなかなかできないだすな」ニヤニヤしてブブが笑う

「ニャロー異世界転生者舐めるなよ 魔力あげすぎて枯らしてやる」

手のひらをかざして苗木に言われてみればある気がする魔力を送り込む

ミョンミョンミョンミョン

送ってる気がする・・けどあってるんだろうか

「ははは 魔力込めないとワープにならないダス・・・・まさか魔力が・ナイダス!? まさかのまさかダス ジジ殿に見てもらうしかナイダスね」

「ワープ!いい!いい!・・・けど  魔力ないってマジ?ジジ殿?って?っていうか俺魔力ないの?」

「ブブは鑑定能力持ってないから村の長老ジジ殿なら分かるダス  

まー見た目的に持ってなさそうダスしね

でも問題がジジ殿は結界の外でたら大変なことになるダス」

ヤバいじゃん、村から出れないけど村に入らないと自分の魔力が分からないて

「ええと・・ブブさんどうしよう?」

「・・・どうしよう、ええと・・」

ブブがこちらをチラチラ見て考えてる

「どうしたんですか?」

「なんて呼べば言いだす」

そういえばここまで焦ってろくな会話もしてないな

「ええと、僕の名前はヨウ」

「へーーヨウ殿だすか 珍しいだすね・・部族が違えばそう言うこともあるのかな?そういや見た目もゴブリンだけど  」ブツブツとブブが考えてる

失敗したかな?ヨヨとかの方が疑われなっかったのかな

「少し待って欲しいダス ギャギャの助けも呼びたいダスしヨウどのの事もジジ殿に聞いくるダス」

そう言うとブブは世界樹の苗木(笑)に手をかざす

すると手から白色の光がうっすら見え瞬間ブブの身体から無数の白い光と共に散りじりになって消えた、戻ってくるよな

シーーンとした森は先ほどまでの温かい空間とは打って変わっていつでも森の中から怪物が出てきて襲ってきそうなほどに不気味だ

辺りを見渡し身震いしていると

クスクスあんな奴が?  しっ聞こえちゃうよ  もういいんじゃない?

うんいいかもね どうだろう

さまざまな声が聞こえる  TVの加工された声や聞き慣れた声がチラチラ聞こえてきた、風がどんどん強くなってくる

間違いなく俺に言ってるだろうけどブブが居ない今、不安を感じることしかできない

ジジ殿と言うやつが鑑定能力ってことはこの世界では相手の情報を知れる

万が一今ここに鑑定能力もちがいれば

いろいろな思考が頭に巡ってくる。

「やめるのだ!!」

頭の中に子供の声が、「お前たちが来ていい場所でもない、そしてこの者は我の客ぞ」そう言うとさっきまで嘘みたいに強くなっていた風がどんどん弱くなっていった。

頭の中に直接話しかけてくる

「フーなのだ  羊よ大丈夫か?我が来たからにはもう安心なのだ!!」

「いやどちら様でしょうか?」

「ムムなかなか他人行儀なのだ・・・・じゃないのだ!  初めましてなのだ

我は八岐大蛇のコ・・・なのだ!!」

なんだこの声ツッコミどころ多すぎるだろ

「八岐大蛇も何も姿を現せよ そういや八岐大蛇って俺の国にもいたよーな確か首が何本もある龍・・「そうなのだーー我はその八岐大蛇なのだ!!」」

すると、目の前に両手のひらぐらいの薄桃色した羽の生えた竜が現れた?

「八岐大蛇?お前普通の龍に見えるけど?」

「うるさいのだーーーー  我も大きくなれば後七本頭が生えてくるのだ!!」

と大きな声で口から小さい火を吹きながら言って ククっ必死すぎ

「ごめんごめんっハハハ ええと、名前は?」

ムーーーっと膨れ顔で「我は八岐大蛇のドラゴニック・ジル・ゴラム・ジ・シャ「ゴラムね!よろしくな」

我の話を聞けーーー!!とさらに膨れ顔になるゴラムを見てペットってこんな感じなんだなとついつい撫でて可愛がる

「子供扱いするなーー!!」

かくして、羊はペット?と意気投合するのであった。

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