第13話 最悪な出来事の連続で
そして、最悪なことは続くもので私は、自転車を盗まれた。スーパーに行ったら盗まれたのだ。私の自転車が。2年も寄り添った自転車が。まあ、正直今の気分でいったら本当に世の中思ったより死んだ方がいい人間が多いんだなって感想。でも、誰かにとっては死んだほうがいい人間でも、また別の誰かによってはかけがえのない人なんだよね。彼の家族のストーリーを見ながら、きっとここに写っている家族は彼が死んだら悲しむだろうと考えていた。私にとっては、自転車を盗んだそいつも彼も死んでほしいけど。てか、死ねばいいのに、なんで生きてるんだろう。人の自転車を盗んでおいて、人に妊娠したかもしれない、性病をうつしたかもしれない心配をさせといて。そして、一番死んだ方がいい人間は私なんだろうな。自転車のカギをかけ忘れて、盗まれて。生でしていいなんて言って、彼を呼び出して。私の爪が甘い。私が馬鹿すぎる。なんでこんなにも後悔しなければならないのだろう。私は死んだ方がいいのかもしれない。いや、違う。そんなのおかしいだろう。大体、なんだよ、鍵かけてないから盗まれる世の中って。ぶち殺すぞ。マジで。どうすんの。どうやって生活すればいいの。しんどい。疲れた。もう疲れた。何なんだよ。なんで私が悪いんだよ。これは、あれだと思った。痴漢に会ったのは痴漢にあわされるような服を着てるから悪いんだ。と言われているような言葉だと思った。だから仕方がない。舐めてんじゃあねーぞ。マジで許せない。本気で許せない。私は、今どん底にいる気がする。原点が大切なんだな。何でもそうだ。これだけは譲れない。私は私を大切にできていない。私が一番大切にすべきなのは私の気持ちなのだ。私は、それを考えらえないくらい今落ち込んでいて自分を責めすぎている。正直、彼をもう二度とこの私に触れさせたくない。あんなやつ死ねばいいんだ。そう、私は彼に死んでほしい。ついでに自転車を盗んだ男も一緒に死んでほしい。許せない。私は、私自身を許せない、若気の至り。そんなバカな言葉で片付けられない。私は本当の馬鹿だ。馬鹿は何歳になっても馬鹿だし、若くても年とっても馬鹿は馬鹿。来世に期待するしかない。来世すら人間に生まれるかも分からない。終わった、終わりだ、もう。私はなんて馬鹿なんだろう。本当に馬鹿でかわいそうで情けなく。私の体に、私の心に申し訳ない。私は、本当に私自身に申し訳ない。
私は、その後、二日に続く熱を出した。ひとり暮らしをしての初めての熱だった。私は夜中に母に電話してバファリンを飲んだ。そしたら熱は下がり学校のテストにも通うことが出来た。だが、しかし。私は、一週間後カンジダにかかってしまった。カンジダとは、性病などではなくストレスや免疫低下などからおこる性器のかゆみが顕著である病気だ。私は、初めて産婦人科を訪れた。産婦人科はとても緊張した。ちょうど、テスト終わりの夜7時に向かったのだ。男の先生で、とても優しかった。初めは、みんな怖いと言っていたが終わったら大したことないからと言われた。私は、初めて足を開く機械に乗り、足を開かされ器具を入れられた。本当に大したことなかった。ただ、違和感があるだけだった。世の中、意外と大したことがないのかもしれない。何事も経験が大切だ。でも、それが終わった私は絶望の中にいた。私はすっきりするとともに何かを失った気持ちでいたのだ。もう処女ではないのに。かゆみは、次の日に酷くなり次の日も大学に通ったわたしは地獄の苦しみを味わった。片道30分で行ける道を1時間かけて歩いて行ったのだ。自転車は盗まれてしまったから。やっぱり、自転車泥棒は死ぬべきだ。大阪にいた私は絶望でしかなかった。早く地元に帰りたかった。
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