第25話 私、A大学の授業が受けたいです
私の日本の所属大学で提供されていた留学コースは、「付属語学学校の2学期分の費用を大学持ちにする」というものでした。で、基本決まってるんです。どのコースを受けるのか。
1学期目が終わり、2学期目に入る前、A大付属の語学学校で手続きをするんですね。で、私は改めてパンフを見たんです。A大付属語学学校のパンフを。
そしてある事実に気づく。
「あれ……語学学校の英語習得コースと、A大の授業受講コース、費用同じじゃない?」
そうなんです。語学学校内で英語のクラスをもう3ヶ月受けるのと、科目等履修生の形で、A大の授業を3つだけ取れるコースの授業料が同額だったんです。
で、考えた。「費用一緒なら、留学課と掛け合えば、もしかしたらA大の科目を履修できるんじゃ……?」
もともとね、ビンボーだから無理だったけど。海外の大学にいってみたかったのです。私は。科目等履修生でもいいから、アメリカで授業を受けるという体験をしたかったんですね。
ほいで、一か八か、留学課に国際電話をかけて、交渉しました。
その結果。
なんと許可が降りたのです!思わずガッツポーズをしました。
結果残りの3ヶ月間は、A大の、宗教学、文化人類学、ビジュアルアーツの科目を履修することができました。
思い立ったら即行動。失敗することも高頻度でありますが、「後悔するくらいならやったほうがいい」というのがこの時学んだことです。
だがしかし、ほんと、授業は大変でした。当たり前ですが、英語の書籍を読んで来い系の宿題は、そこまで英語ができたわけじゃなかったので、辞書を調べながら必死に読みましたし、英語の論文も、剣道部員にチェックをしてもらいながら、なんとかかきあげました。
何よりも大変だったのは、ディスカッション(議論)のクラスです。他の大学がどうなってるかは知りませんが、A大の場合、1科目に対し、週に3コマあり、講義・補講・ディスカッションのクラスがあります。
英語で議論する、というのは、実は今の仕事でもあるのですが、なかなか意見を主張するっていうのは難しいですね。この辺りは大人になってもうまくできていない気がする……。
あ、ちなみに文化人類学のクラスで学んだのですが、日本人の女性が、電話に出る時普段より声を高くする、というのは、日本人という民族特有のものだそうです。
他にも色々学んだはずなのですが、残念ながらそれくらいしか頭に残っていない……。
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