そして狸は人間への転生を果たすことになる。

「しょうがないから人間に転生させてあげる」

「本当か。ラッキーだ」

「何かちーとな」

 といった所で狸の意識は深く落ちた。

「目が覚めた」

 狸は起きた直後にすでに当たり前だが人間だった。しかし赤ちゃんとして生まれたわけではなく大人で生まれた? 状態だった。

「これは転生ではなく、……転移? いや、この体は知らないからそれも違うか」

 狸は自分の手をまじまじとみつめた。指の間にひれがあった。

「あなたはこの星で人間として生まれました。というか誕生させました」

「いや、ひれあるし」

「この世界では普通です」

「ここ地球じゃないの?」

『違います。地球休という地球ににた星です。しかし人間のタイプは違います。魚人系人間です」

「はあ……」

 ため息を吐き出す元狸。しかしすぐに閃く。

「じゃあ俺泳げるの?」

「ええ、もちろんです」

「やったぜ」

 狸はすぐさま川を嗅覚でみつけて川に飛び込んだ。

「ちょ、ちょっと話を聞きなさい。その川には……」

 あーあとため息を吐き出す。天使。

「怪物が出るというのに」

 直後元狸の魚人人間は怪物魚に食われ死んだ。

 再び天界へと導かれる展開になったたぬもとい魚人狸。

「おい、説明してくれるかな」

 げき怒のたぬぎょ人は天使に問い詰めた。

 天使は眉間にしわを寄せていた。

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