第2話 朝
次の日、空は雲ひとつない晴れだったが僕の心は不安という雨雲でおおわれていた。
「ゆうや〜、早く起きなさい。今日から中学校に行かなきゃいけないんだから。」
お母さんの声が聞こえたが返事はしなかった。そのためか、お母さんの声がどんどん大きくなっていく。僕はあきらめてリビングに行った。
朝食はパンにケチャップとマヨネーズをかけ、その上にスライスチーズをのせて焼いたものだった。僕はこれが好きだ。食べている時にお母さんの顔を見るといつもより元気そうだった。多分、僕が受験で受かって学校に行くことがうれしいのだろう。
ぼくは学校に行きたくないと思う方が恥ずかしくなり、新しい場所で楽しもうと考えた。
「お母さん行ってきます」
「いってらっしゃい、がんばってね」
「うん!」
こうして、ぼくの長い中学校生活が始まったのだ。
「何か忘れてるような……そういえば、学校が隣町にあるからお父さんに送ってもらうんだった!」
山と山の間から太陽が元気に輝いていた。しかし学校に着いた時、僕の顔は疲れていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます