かみとかぜ
kakkiman
第1話 あお
…ぼくはこれで良かったのだろうか…
小学6年の冬休み、僕は中学受験をした。本当は、地元の中学校で楽しい生活を送ることが夢だったが、親の意向もありすることになった。
そして、合格発表の日。合否の入っている封筒を開けた。封筒の中の紙にはこう書かれてあった。
【補欠】
それを見たお母さんは僕にこう言った。「ゆうや、頑張ったね…」少し不満げな声のトーンだった。しかし、お父さんは僕の横で笑っていた。
後日、繰り上げの連絡があり、僕は地元ではなく中高一貫の学校へと進学することとなった。
「校長式辞、起立、礼」
「生徒の皆さんご入学おめでとうございます…」
僕は校長の式辞が始まると同時に下を向いた。なぜなら校長先生の式辞より、自分の知らない人たちがたくさんいる中で学校生活ができるのかという不安でいっぱいだったからだ。入学式が終わり僕はすぐに家に帰った。
外の雨の音は止むことはなかった。
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