第11話 文化祭の題材決め

そういえば、そろそろ文化祭の題材決めくらいやらなきゃいけないのか。


「なぁ、光」

「ん~?」

「……なんで君は僕の顔を見てはニヤニヤとして、気がついたように目をそらすの?」

「べっつに~?意味なんて無いよ」

「ものすごく気持ち悪い上に怖いからやめて。あとさ、文化祭の題材決め。どうしようか」

「どうしよーね。治君は何がしたい?」


僕的には、か。……パッと言われると、なんかなぁ。全然思い付かない。


「……多分食品だよね。意見が傾くのは」

「そうだね。でも、一口に食品って言ったって、色々あるじゃん。軽食系か、屋台みたいな感じかとかさ」


そうなんだよなぁ。だから、食品って、喧嘩が絶えない。でも、みんなのやる気が出るのもやっぱり食品なんだよなぁ。どうしよ。


「カフェやりたい。書制服風の衣装着てさ」

「書制服って男子が着るものじゃ…」

「じゃあ治君が着れば良いよ」

「絶対に嫌だ」

「ちぇ~。つまんない」


そんな頬を膨らませてもダメなものはダメですがね。

心の中でそう毒づきながらも、頭を悩ませる僕であった。

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