第3話 合否判定

明は、ただいま、っと声を大にして言ったら何も帰ってこなかった。これから起きることを予言しているように・・・



すると突然声が聞こえた。遠くで囁いているように、

「明、帰ってきたのかい。」

と言われた。


すると突然後ろから何者かが覆いかぶさってきた。


その正体はすぐにわかった。お姉ちゃんであると。


唐突に言われた。おめでとうございます。と。

「ご主人様、何をします?お風呂、ご飯、それともワタッ」


そう言っている途中で思いっきり叩いた。お姉ちゃんは、ふぁきゅ、と変な悲鳴をあげて倒れた。


「あらあら、せっかくお祝いしようとお姉ちゃんが張り切ってメイド服を作り、きていたのに、よくそんなことができたもんだねぇ。」


優しい顔をし、優しい声で言われたが、その裏には威厳と怒りが入っていた。


数十秒後、姉が起き上がった。

「せっかくお姉様がお祝いをしてやろうと行っているのに」


明はそれを聞き流し、リビングに向かった。その先には、お寿司やオードブルなどが並んでいた。とっても嬉しかった。

それをいろんな話をしながら食べた。




そして数ヶ月後。







今日は僕の人生の分岐点。そして、今目の前にある封筒の中に入っているものこそがその道を知る手がかりになる。まるで宇宙のように広そうで、意外と小さい人生。その分岐点が今。周りにはあまり影響しなくてもわしには大きく影響する。


そう、明の前に置かれている封筒の中には、合否発表の紙が入っていた。それを今開けるか、開けないかを体を震えさせながら考えている中、お姉ちゃんがいきなりきて、びりっ、と破った。


「 合否発表・あなたは我が校に受験された結果あなたはこの学校の入学予定者となりました。 」

と、大きな文字で書かれていた。一瞬、頭の中が真っ白になった。


合格かな?


するとお姉ちゃんが、

「明、ナナナ何と、合格よ。」

明は受験に成功したのだ。二人で抱き合い喜びあった。そして、この日の夜も、前のいつかのように、贅沢だった。








それから数ヶ月。




華々しい、入学式のはずだった。

家には制服が届き、カッコいいツメエリの制服だと思ったが、女子服、何で!

お姉ちゃんに相談した。どうすればいいのか、と。

お姉ちゃんは言った

「海兵隊とイギリス人になったつもりで行きなさい。私の可愛い明だったら、女の子のものを着て行ってもバレないから。前もそうだったでしょ。」

確かに前に女装したまんま町に出てもバレなかった。しかし、それでも、やはりこの恥ずかしい格好では行きたくない。だが、入学式には出たい。


葛藤しながらも、制服を着ていく(女の子用の)ことになった。

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