あとがき

あとがき

 まずは最後までお読みくださったあなたに心から感謝いたします!

 ここまでお付き合いくださりありがとうございました。


 初めて長編小説を書き、完結させることができました。一重に応援して下さった方々のおかげです。


 約25万字……ここまで書くとは自分でも思いませんでした。笑

 カクヨムコンに挑戦すべく書き始め「とにかく10万字超えなきゃ!」と思いながら書いていたのですが……終わってみればその2.5倍も書いていた。


 『あえか月夜の恋は』は、原案から大分設定が変わり、なんとなんと、ヒロインが神になって終わるという、作者も想定外な終わり方をしました。本当にこれは予想外だった。プロット書かないと設定がどんどん変わりますね……書いても変わりますけどね。


 この小説のテーマはいくつかあって、とても広いテーマでいくと


「愛」「憎しみ、怨み」


 こちらはとてもわかりやすかったのかなと思います。そして、もう一つ大きなテーマが


「自分で未来を選択すること」


でした。その結果、未咲も雅久も、あの結末を自分で取りに行きましたね。見事、作者の予想も超えてきましたよ本当に。笑


 ラストの未咲と雅久について、もしかしたら「環境に選ばされた」と感じられるかもしれませんが、あの子たちは自分で考えて、自分の選択、未来を信じて、自ら掴みにいきました。説明しづらいのですが、そう感じていただけていたなら嬉しいです。


 特に雅久が成長したなあって感じています。何て言うか、とても頼もしい男の子だし、頼りたくなるタイプだと思うんですけど、基本流れに身を任せるというか、諦めているというか……すべてを受け入れてしまう子でした。そこに良いも悪いもなくて、とにかく受け入れる。

 未咲の祖母の代わりに生贄にされても何も言わないし、自分の感情も外には出さず「そういうもの」として内に留め、不老になっても「仕方なし」と受け入れる。

 「受け入れる」と言えば聞こえはいいかもしれないけれど、雅久のそれは「未来を諦めている」ということでもありました。だから欲も出ないし、欲がないから身に受ける理不尽から逃れようと足掻きもしない。常に環境や他者によって「選ばされている」。


 そんな雅久が、未咲と出会って、少しずつ自分の心に目を向け始める。そして未咲と生きる未来を望み、鬼であった雛夜や霊たちとともに生きることを決めました。せ、成長してるよ雅久……(ホロリ


 未咲も、自分の名前の意味を同級生のとある言葉で決められ、縛られてしまったり、周りに流されがちだったりする子でした。だけど、心では「自分で決めよう」とか「未来を信じよう」「足掻き続けよう」と思っている。それに行動がなかなか伴わなかっただけで、心では足掻こうとしていた。無意識のうちにメンタルブロックがかかってる感じ? というか。頭ではわかってるんだけど……! みたいな。よくあるよね。


 そんな未咲が異世界でのあれこれに巻き込まれ、周囲の人々に助けられ、学んで、成長して。そんな姿に雅久が影響され、成長して、恋もして。


 つ、強くなったなあ……!!(語彙力がない)


 鬼となった雛夜さんは「悪役にも理由がある」という意識で書きました。これ昔からよく思ってたんですけど、「悪役って何?」みたいな。

 音楽の活動でオリジナル曲の作詞をした時も、悪役目線で歌詞書いていて……「何故この人は悪役なんだ?」という理由を突き詰めてました。最初から悪役なわけがないよねって。


 悪役には悪役の理由があって、そもそも「正義」も「悪役」も目線を変えると真逆になるかもしれなくて。わたしたちはいつも主人公が「正義」だと思って「悪役」を見ているけれど、実は逆かもしれない。それって何か、悲しいねって思う。歴史もそうですよね。歴史は大体にして勝者が残した史料が元になるから、勝者が正義になる。勝てば正義って、すごいよね。「正義は勝つ」というより「勝った方が正義」なんだよね。世知辛いね。


 ……と、こんな感じで、思うところも語りたいことも沢山あるんですが、大分長くなってきたので、ここら辺でやめておきます!笑


 番外編とか小ネタとか、ボツ話とかは他のサイトで別途公開したいと思っています。Twitterとか、LINE@とか、フォローしてくださったら嬉しいです……!


 それでは、ここまでお読み下さり本当にありがとうございました!

 またどこかでお会い出来たら嬉しいです。


 椿雪花

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【改稿予定】あえか月夜の恋は 椿 雪花 @ssquest

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