第39話

「ふんふんふーん」

 

 僕は鼻歌を歌いながら帝城を歩く。


「クソッ!!!」


「無駄だよ」

 

 僕の方へと斬りかかってくる悪魔崇拝者の脳天を撃ち抜く。


「ァ」

 

 それだけで容易く悪魔崇拝者の男たちは地面を張って転がってその生命に終わりを告げる。

 弾丸は特別製。

 僕の血が込められた弾丸は悪魔崇拝者の体を易々と貫き、僕の血が全身へと広がって心臓を破壊する。


「どこに隠れているのかなぁ……さっさと出てきてほしんだけどなぁ……どうせ全滅するんだから。抵抗は無駄なんだよねぇ」

 

 僕は独り言を呟きながら帝城を歩く。

 相手の声を聞き取る魔法をどうせ使っていることだろう。

 僕の独り言で諦めてくれるのが一番なんだけど……。

 流石にこの帝城をぶち壊すわけにはいかないからなぁ。派手な技が使えない。


「はぁ……逃げている数十人を追うのめんどー」

 

 僕は一人グチグチ愚痴りながら帝城を歩いた。

 

「……後一人の枢機卿はどこだろうか。あれを逃がすわけには行かないのだが」

 

 ボソリと……僕は小さな毒を呟いた。

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