第38話

「ド派手に名乗ってくれたのは良いけど……別に君程度じゃ僕の相手にもならないんだよね」

 

 僕は無造作に銃を取り出して引き金を引く。

 血の記憶によって再現された銃未来の兵器である銃。

 そこから発射される血の弾丸を受けて生きられるような人間は……ガンジスくらいだ。

 

「……ァ」

 

 憤怒と名乗った男は脳髄をぶちまけて玉座へとその体を倒す。

 何かの能力を使う暇すらない。

 瞬殺だ。何の反応も出来ない。


「吸血鬼舐めんなよ」

 

 神として崇められることもある吸血鬼の力は異次元レベル。

 僕が吸血鬼として本気の力を振るっている以上ガンジス以外の人類に僕が苦戦することはない。

 生命としての格が違うのだ。


 何も残さず、あっさりと玉座のシミとなった男から視線を外す。


「さて……と」

 

 さっさと壊滅させますかぁー。

 僕は帝城内に存在している悪魔崇拝者どもを一掃するべく行動を開始した。

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