第2話
「留学、ですか」
僕は学園長の言葉を繰り返す。
「あぁ。そうだ。君には我が校を代表する生徒の一人としてアルメシア帝国の方に向かってもらいたい」
「僕はプラチナクラスではなく、ゴールドクラスですが。それでも良いのですか?」
「あぁ。構わないとも」
僕の疑問の声に学園長は頷く。
「君の成績は圧倒的だ。筆記のテストも、戦闘のテストも、君はずっと満点を取り続けている。そんな君がふさわしくないという人間はいないだろう」
「そうですかな……生まれのことでとやかく言われるような気もしますけど」
「君ならば返り討ちにするだろう?」
「……まぁ、そうですけど」
当然かのような学園長の言葉。
それに対して僕は頷く。頷くことしか出来ない。実際に叩き潰しているし、絡んできた奴らは。
「それで、だ。留学の件。受けてもらえるか?」
「……留学に行くのは僕だけでしょうか?」
「いいや。そんなことはない。君の他にも三人行ってもらう予定だ」
「三人。えっと……それは誰でしょうか?」
「ルト、マリア、シーネの三人だよ。仲は良かったであろう?」
「はい。そうですね」
僕は学園長の言葉に頷く。……帝国。アルメシア帝国、かぁ。僕が行かないわけにはいかないだろうな。
ガンジスも自由には動けないだろうからな。アルメシア帝国では。
「どうかな?留学は」
「はい。他に問題点並びに気になる点はありません。話を聞いた感じでは、私に得がある話に聞こえるので、私で良ければ、留学の件。了承致します」
僕は笑顔で学園長の言葉に頷いた。
「おぉ!それは良かった!」
学園長は僕の言葉を聞いて笑顔を浮かべる。
「それでは我が校の代表としてアルメシア帝国へと行ってくれたまえ」
「はい」
僕は学園長の言葉に頷いた。
……ドワーフ王国の次はアルメシア帝国か。
僕、忙しすぎやしないかい?
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