第43話
大地をエグり、雷のように駆け抜ける僕とエルダーヴァンパイア、レクスが共にぶつかり合う。
大剣と妖刀がぶつかり合う。
「『血よ』」
「『血よ』」
共に吸血鬼として大量に蓄えている血を開放し、操作する。
荒れ狂う数多の血と血がぶつかりあい、武器類がぶつかり合う。
「『天雷』」
「『堕雷』」
互いの魔法もぶつかり合っていく。
「──────ッ!!!」
「すぅ」
武器、血、魔法。
それら全てがぶつかり合い、刺激な戦いを繰り広げる。
僕は自分の刀を振るい、レクスとの距離を詰めていく。
「……ちっ」
技量。
それは遥かに僕のほうが高い。数多の記憶を持っている僕は長き時を生きたレクスよりも遥かに高い技量を持っている。
僕の刀はレクスの大剣を打ち払い、僕の刀はレクスの心臓を貫かんと伸びる。
「ふっ」
レクスは体を霧化させ、僕の刀を回避する。
僕はレクスの体の一部を、容赦なく削っていく。だが、全ては削りきれない。
「くっ……」
どれだけレクスが長い時を生き、そして……数人の人間を吸っているとしても何万、何十万を超える僕という『存在』を揺らがすことはない。
「……怪物が……」
レクスは大地を蹴り、天空へと逃げる。
「空中戦と行こうか」
僕もレクスに続くように空へと浮かび上がる。
「……血鬼能力『血天宝庫』」
レクスが自らの血鬼能力を発動させる。
血鬼能力『血天宝庫』。
それはレクスの持っている血鬼能力にして確固たる強さを持っている珍しい圧倒的な力だ。
その力は非常に単純で、無限に武器類を作り出して飛ばすというものだ。
……実に欲しい能力だ。
「『身体能力向上』『創造血装』」
僕もレクス同様に血鬼能力を発動させる。
ユニークスキルは……隠し玉だ。『血喰者』は戦闘に対して使えるものでもないしな。
「死ねよ……滅びろ……血に沈め……怪物ッ!!!」
レクスが僕に向けて大量の武器類を飛ばしてきた。
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