第16話

 国立国防学園を中学校とするのならば、国立国防教育小屋という小学校みたいな立ち位置の学校が存在する。

 その学校を主席と次席で卒業した二人が向かい合っていた。

 ちなみに彼らはプラチナクラスに入れていない。国立国防教育小屋には、王族、公爵、侯爵などの上位貴族は通わないが、国立国防学園には通ってくるのだ。

 二人はそんな人たちに負けて、プラチナクラスに入れず、ゴールドくらいにいるのだ。

 

「今日は勝つ」

 

 そばかす赤髪ツリ目の女の子が杖を構える。


「はっ。お前のような雑魚に負けるかよ」

 

 それに対して同じく杖を構えた青髪の男の子が睨み返す。

 二人は互いに睨み合う。

 

「準決勝開始!」

 

 先生の号令と共に互いに魔法の詠唱を開始する。

 互いに結界を張り、互いに魔法を打ち合う熾烈な戦いが繰り広げられる。

 お互いに第四位階の魔法をバンバン打ち合っているので、魔法使いとしての技量が高いのがよくわかる。


「くっ……」


 地力は男の子のほうが高いのか、女の子のほうがだんだん押されてくる。


「きゃっ」


 そしてとうとう女の子の身を守る結界が破壊され、女の子に魔法がぶつかる。

 耐久力がほぼ無きに等しい魔法使いにとって一発でもアウト。

 白熱した魔法使い同士の試合は終わった。

 

「はっ。お前のような雑魚に俺が負けるか!」

 

「くっ……」


 回復魔法を受けて、全快になった女の子が悔しそうな表情を見せた。

 

 ■■■■■

 

 というわけで決勝戦。

 時間が押しているのでサクサクと進行が進む。

 一切の休憩なしで決勝戦が始まる。


「はっ。決勝はどうやら楽勝そうだな」


 男の子は僕のことを見下したような視線を向けてくる。

 うーん、足りないかなぁ。相手を見下して相手を苛立たせようとするならもっとちゃんとやらないと。

 

「決勝戦開始!」


「『認識変化』」

 

 僕は決勝戦が始まると同時に精神攻撃魔法を発動する。

 所詮は第二位階魔法の魔法なので、対策されたら終わりなのだがそもそも闇属性を持っている人間が圧倒的に少ないので、対策される心配はないだろう。


「?」

 

 現に男の子は何が起きているのかわからず首を傾げるも、すぐに頭を振り払い魔法の詠唱を唱え始める。

 僕の勝ちかなぁ。


「アクセル」

 

 僕は魔法を使って一瞬で距離を詰める。


「『四方結界』」

 

 ここまで戦ってきた魔法使いと違い僕が剣を振る前に自身の身を守る結界を張ることに成功する。

 だが無駄である。

 結界は僕の剣を止めること無く、普通に僕は首元に剣を突きつけた。


「はい。僕の勝ちね」


「は?」

 

 男の子は何が起きたのかわからず呆然と口を開けた。





 12月14日にトム・ブラウンみちおさんの異世界ファンタジー小説『異世界巨大生物VS元アスリート』の第1話が公開されましたね。皆さんはすでに読みましたか?

 想像以上に王道のファンタジーで驚きました。

 トム・ブラウンみちおさんの作品を見ていたら、短編作ってみたくなったので、作ってみました。ぜひ読んでくれると嬉しいです。

 『ヤンデレ天才ワキガ剛毛巨乳黒髪ショート美少女である妹の部屋から激臭巨大ディ◯ドが出てきたんだけどwww』

 やっぱ下ネタ書きやすいわぁ。体臭と剛毛はセットだよね!

 目指せ!トム・ブラウンみちおさん超え!www

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