プロローグ2

「というかここはどこだよ」


 僕は辺りを見渡す。

 そこは洞窟。目の前に置かれた姿見鏡とここを照らす一つの松明しかないような小さな洞窟。

 姿見鏡のすぐとなりにある一つの穴がここから先に行くための道なのだが、何故かそこを歩いてはいけないという気がしていた。

 ……え?どうしよう。

 どうすればいいかまるでわからなかった。

 あ、ここが本当に【ミラリベル】の世界だというのならステータスを表示できるはずだ。

 ……現実でそう上手く行くかどうかはわからないけど。


「ステータス。確かゲームではこう言えば出たは……あ、普通に出たわ」


 僕の心配に対してあっさりと目の前に透明なボードが表示された。

 

 名前:アウゼス

 年齢:6歳

 種族:レッサーヴァンパイア      

 属性:雷・闇

 加護:【武神の加護】【魔神の加護】【創造神の加護】【豊穣神の加護】

    【生命神の加護】【死神の加護】【混沌神の加護】

 称号:【天賦の才】【神々の子】【生者の冒涜を侵し者】【死者の王】 


 レベル    1

 HP     18570              

 攻撃力    1960

 防御力    915

 魔力熟知   100

 魔力耐性   100

 魔力回復   122


 種族スキル:【吸血】【無限再生】

 固有スキル:【成長促進】【異空間支配】

 ユニークスキル:【欺虚者】

 エクストラスキル:【血液支配】

 スキル:【剣術:1】【体術:1】【鑑定:1】

 耐性:【熱変動耐性】【物理耐性】【状態異常耐性】【精神攻撃無効】

 

 え?なにこれ?

 僕はちょっと信じられないほど化け物のようなステータスにドン引く。

 HP18000?攻撃力1800?レベル1で?

 ……え?ちょっと待って。敵キャラとして登場したアウゼスのステータスは確かHP5000、攻撃力800くらいだったよ?レベル20で。

 勇者と言われる主人公だってレベル10でHP5000近く、攻撃力1000近く。

 HP18000、攻撃力1800超えるのは武器とかにもよるが、大体レベル30を越えたあたりくらいだぞ?

 マ?

 あまりにも強すぎないか?

 ユニークスキルとか伝説上の存在だったんだが?まだ主人公ユニークスキルを習得出来ていなかったんだが?

 スキルをエクストラスキルに進化できるよ!という新機能が追加されたばかりなんだが!?

 あと、種族レッサーヴァンパイアって何?

 吸血鬼?え?割とアンデッドの中でも強キャラに位置するあのヴァンパイア、吸血鬼?考察組が提唱する伝承の中ですべての病魔の生みの親として語り継がれる死者の王がラスボスであるという考察(誰でもわかる)の死者の王?

 もしかして……アウゼスモブじゃない?実はラスボスだったりするのか?

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