人物資料

カーヴァンク氏について

【紅玉は神か魔物か】

【1】

カーヴァンク氏は5歳にして実の両親を亡くしている。

自身を置いて両親が自ら選んだ死、幼い彼がどう自身を守ったか、

それは以降の彼の功績を見れば明らかだろう。


つまるところ、

両親の死の原因「人間の想像力」を憎むことで彼は自身を守ったのだ。



【2】

彼は、新薬を人のために作ったのではない。

彼は「インクブック症候群」という病気を利用し、

憎き人間の想像力を刈り取ったのである。



【3】

カーヴァンク氏は自身として頻繁に

「自分は人間である」という発言をしている。


彼の母である小説家クレア・クロフォードの小説にこのような一説がある。

「人は、神にはなれない。ただ、人は魔物になることがある。

 人が、他を支配するとは”魔王へ変ずる”そういうことだ。」


【4】

彼の紅玉は、果たして人間のそれと未だ同じだと言えるだろうか?

じきに、そんな疑問すら浮かばない世界が来るとすれば、

私は、声高に叫ぼう。


【5】

「紅玉こそが此の世の魔である」と!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る